セミの寿命は種類によって違いました。
子供って、セミの抜け殻が好きですよね。娘たちの「セミの抜け殻、もっとたくさん集めたいんだけど」という要望から、セミの一生を調べてみた、という訳です。
そして、セミの寿命は一週間だと思い込んでいた私は、実際はセミの一生が想像を絶するほどすごく長くて驚きました。しかも、種類によっても異なるそうです。
そこで、あまりにセミの寿命が長くて驚いたので、みなさんにぜひ共有したい!と思ったのです。
この記事に書いてあること
セミの寿命は長い。他の昆虫よりも長生き!
セミの寿命はなんと軽く1年を超えます。
5年くらい生きるのは当たり前、中には10年以上も生きる種類もいるんだそうです!
そして、セミの寿命は昆虫でもかなり長いそうです。チョウやカブトムシ、トンボ、バッタでも寿命は1年くらい。セミはその何倍も生きられるんですね。
でもちょっと待ってください。
セミの鳴き声って夏頃にしか聞こえないですよね。他の季節はどこでどうしているんでしょうか?
セミの一生
セミの寿命を理解するために、まずセミの一生を簡単にまとめてみました。
セミは卵→幼虫→成虫の順番で、脱皮しながら成長する昆虫です。
セミの卵時代
セミの卵は秋ごろまでに枯れ木に産み付けられ、卵のまま冬を越します。
そして、翌年に暖かくなると幼虫になります。
セミの幼虫時代
卵からかえった幼虫は土の中に潜ります。そして、木の根の樹液をじっと吸いながら、何回か脱皮して大きくなっていきます。
この幼虫の時代がすごーく、すごーく長いのです。最近の図鑑で調べたところ、アブラゼミで4~6年、ミンミンゼミで5年。
幼虫は地面の下でじっと大人になるための準備をしてすごします。
セミの成虫時代
大人になるまで十分成長した幼虫は暖かい季節になると、日没後に地上に出てきて脱皮して成虫になり、朝早くには飛び立っていきます。
この成虫が、私たちの知っているセミの姿です。木にとまって元気に鳴き、空を飛ぶ羽をもったおなじみのセミです。
成虫になったセミは夏の間、交尾をする相手を探し、卵を産んでその一生を終えます。成虫の残り寿命は数週間から1ヶ月程度なんだそうです。
セミの寿命が1週間と間違えられる理由
こうしてセミの一生を見てみると、幼虫でいる期間が何年もあって、生きている間のほとんどの時間を幼虫で過ごしているのが分かりました。
でも、幼虫はずっと土の中にいるので、普通の人はそれに気づけません。私たちは、夏の短い間だけ、威勢よく鳴いているセミの姿しか知ることができません。
そして、セミの成虫は飼うのが難しいといいます。
セミは夏の虫ですが実は暑さが苦手。エサの樹液が十分に食べられないと餓死してしまったり、ストレスを受けて弱ってしまったり…。取ってきたセミの成虫がすぐに死んでしまうのには、そういう原因があったのです。
元々1ヶ月程度しか生きられないセミの成虫ですが、飼おうとしても難しくて死んでしまう。だから、セミの幼虫時代を知らない私たちは、「セミの寿命は1週間くらいだろう」って思いこんでしまっていたのですね。
セミの寿命はどのくらい?種類によって違う?
セミの寿命は種類で違います。種類以外にも影響する要素が色々あるようです。
色々なところに書いてあった説を、とりあえずぜんぶまとめて書き出してみました。
セミの寿命とセミの大きさ
セミの寿命は体の大きさに影響されるんだそうです。幼虫時代に体を成長させる時間がかかるので、小さい種類のセミは年数が短く、大きい種類のセミは長くなります。
つまり大きい種類のセミの方が長生きになるようなんですね。ただし、セミの種類で例外はあるとのことです。
セミの寿命と栄養状態
セミの寿命は栄養の状態に左右されるといわれています。
幼虫時代にエサの樹液をしっかり食べられればすくすく体が育つけれど、樹液の量が少ないとか栄養が足りない樹液だとなかなか大きくなれません。成長する速度が遅いとその分幼虫の期間が長くなるので、長く生きられる、ということのようです。
栄養をしっかりとれた方が健康で元気なので長く生きられそうですが…その辺はバランスなのかなぁ…?
セミの寿命と環境
温度や湿度など環境の影響もあるようです。セミの幼虫が暮らしやすい環境でないと育ちが悪くなります。
例えば、冬になると木もセミの幼虫も活動を止めてしまうので、冬の寒さが長引いた年はエサの樹液がいつもより食べられなくなるため、成長が進みにくくなり幼虫でいる期間が長くなるそうです。
成虫になる時期を逃してしまったら、次の年の夏までじっと待つことになるので、その分長生きになるってことなんでしょうか…?
セミの寿命、ネットや図鑑で書いてあることがバラバラ
こっちのセミの寿命は何年で、あっちのセミは何年…という具合に分かれば良かったのですが、絶対これ!という情報は見つかりませんでした。
ネットで調べて、図書館で調べて…。どれも書いてある寿命にはすごくバラツキがあったのです…。
例えば、古い昆虫図鑑を見ると「幼虫時代の長さはミンミンゼミは5年、アブラゼミは7年、クマゼミは10年近く」と書いてありました。
でも、ネットを見ると「ツクツクボウシ1~2年、ミンミンゼミ・アブラゼミ2~4年、クマゼミ2~5年」、別のブログには「ミンミンゼミ2~4年、アブラゼミ6年」とか「アブラゼミ2~5年、クマゼミ4~6年」などなど……。
うーん、困った。
セミの寿命 最新の図鑑
よく考えてみましたが、一番新しい図鑑に書いてあるのがブログや古い図鑑より信頼性が高いと思いました(あくまで素人の私が調べた範囲で一番新しい図鑑ですけれど…)。
新しい図鑑によると、アブラゼミの寿命は5~7年、ミンミンゼミの寿命は6年と分かりました。
他の情報と併せて考えると、ツクツクボウシはアブラゼミより短く、クマゼミはより長生き、とは言えるようですね。
17年ゼミ
北アメリカには「17年ゼミ」や「13年ゼミ」がいるという報告がされています。
世界には十数年間も幼虫時代を過ごす長生きなセミたちがいるんですね。ビックリです。
セミの寿命は種類によって違う!一週間じゃないよ。 まとめ
セミは長生きな昆虫です。
5年くらい生きる種類も普通にいるし、中には10年以上の寿命を持つものも!
セミは幼虫時代を土の中で何年間もすごし、成虫は1ヶ月くらいしか生きられません。
セミの寿命は種類や環境などの影響で変わります(色々な説があります)。新しい図鑑を調べて、アブラゼミの寿命は5~7年、ミンミンゼミの寿命は6年と分かりました。
ちょっとネットで調べて子供たちに教えるだけ、と思っていたのですが、図書館にまで行って、調べつくしちゃいました。どなたかのちょっとした参考になれば、幸いです!