産後のガルガル期、いつまで続くのでしょうか?
時には、産後のガルガル期が原因で離婚になることもあるようです。
「産後ガルガル期」
私が初めて出産した6年ちょっと前には聞いたことのない言葉です。私がもし、出産前からこの言葉を知っていたら、もっと違う産後を過ごせていたのかもしれない、とさえ私は思ってしまいました。
そこで、落ち着いた今だから言える「産後ガルガル期」について、お話ししたいと思います!
この記事に書いてあること
なぜ「ガルガル期」と言うの?どんな症状があるの?
なぜ、「ガルガル期」と言うのでしょうか?
「ガルガル期」とは、産後にホルモンバランスの変化により、イライラが酷くなったり、情緒不安定で回りに牙をむくような態度をとることで、ライオンなど猛獣の「ガルルルルッ」という唸り声から来ているようです。
詳しく言うと、産後や授乳期は「オキシトシン」という愛情ホルモンが大量に分泌されるのですが、これは赤ちゃんを守ろうとする作用があって、その働きが強くなるがゆえに、周りを敵とみなしてしまう、ということなんです。
私にもありました、そういう時期!でも、その時のそういう状態、自分でも不思議で、どうしようもなくて、しんどかったのです。
具体的にどんなふうな状態になるかというと、
・夫に対してイライラする(夫が汚く思えるなど)
・情緒不安定になる(落ち込んだり、急に涙が出たりするなど)
産後のガルガル期は、なぜか夫を拒否!
産後、夫に対してとてもイライラするようになりました。友人に聞けば、割といます。夫に対して「イライラする」という産後の女性って。
私の夫はおむつ替えや、寝かしつけなどもたくさんやってくれましたし、家事もかなりやってくれたと思います。でも、やることなすことやり方が気に入らないのです。
そして、近くによって来ようものなら、なぜか「汚く」思えてしまって拒否!でも反面、そういう自分がちょっと異常なんではないかとも思っていたのです。赤ちゃんの父親で、一緒に育てていく人をそんな風に思うなんて、と。
でも、産後6年経った今は「汚く」思わないんですよね。その間に、次女も生まれています。多分、産後数ヶ月のことだったと思うのですが、「ああ、ホルモンの影響だったのね~」と。あの時は嫌な態度とって、申し訳なかったなあとさえ思います。
産後のガルガル期は、義母に赤ちゃん抱っこして欲しくない、すぐに涙が出る
夫にですらそんな態度なので、義母にはなおさらです。赤ちゃんを抱っこされるのがほんとに嫌でした。多分、顔が強張っていたのではないでしょうか?
「生理的に嫌だった」、としか言えません。さらに、何か言われるのもいちいち気に障るし、カチンとくる状態。
とはいえ、義父母とは普段から関係は良好。嫌いだったわけではないのです。だから余計に、何故そんな風に思ってしまうんだろう、と自分に苦しくなっていました。産後のガルガル期で、本能的に、義父母を敵のように思ってしまっていたんでしょうね。
また、私の場合、実父母はそうではありませんでした。安心して赤ちゃんを抱っこしてもらっていましたし、大分お世話になりました。
ところが意外に、実父母に対しても、ガルガルなる人もいるみたいですね。赤ちゃんの扱い方の違いなどが原因とか。実の親子だからこそ、口うるさく感じる部分もあるのかもしれません。
そして、初めての育児で自信もないので、ちょっとした周りの言葉で、くよくよして涙が出てしまう時期、隠れてよく泣いていました。
落ち込んで泣く以外にも、何か感動するテレビ番組やお話を聞くだけで号泣、なんていうのも日常茶飯事。それも、産後のガルガル期によるホルモンの影響だったのですね。
産後のガルガル期はどれくらい続くの?
産後のガルガル期はどれくらい続くのでしょうか?
個人差があるとは思いますが、大体の人は、生後半年から1年の間に落ち着くようです。
私の場合、上の子が2歳半の頃に、2人目を出産。考えてみたら、妊娠するということは、下の子妊娠時には夫を拒否してはいなかったということですよね。
生後1年経つ前には、産後のガルガル気が落ち着いていたのだと思います。日々、育児に追われている中で、気づくと落ち着いていた、という感じかもしれません。
産後のガルガル期は、思い返すと、「なぜ、あんなに気が立っていたんだろう!?」と不思議に思うものなんですよね。同じように言うママさんがまわりに多くいます。
2人目を出産、「産後ガルガル期」がまた来るの?
産後のガルガル期は、2人目3人目と出産しても、毎回経験するものなのでしょうか?
私の場合、2人目産後すぐは若干、「ガルガル」していたかもしれません。でも1人目の時ほどではなかったのです。
上の子もまだまだ甘えん坊、下の子だけを見ていては可哀想ですので、下の子は両方の祖父母に見てもらい、上の子と散歩に行ったりしました。「赤ちゃんを守る」という気持ちよりも、子供2人に「愛情を均等に分けないといけない」、という気持ちの方が強かったからなのかな、と思います。
義父母に抱っこされても、取られるような感覚なかったですし、むしろ助かるな、という感謝の気持ちの方が大きかったです。
まわりのママさんの話を聞いていても、1人目よりは、2人目3人目の方が、産後のガルガル期は落ち着くようです。
産後のガルガル期、どうやってやり過ごす?周囲との関係は?
そう言えば、母乳で育てていた私は、授乳期間の間は「自分は哺乳類なんだなあ…」とよく実感していたものです。ガルガルするのは我が子を守るための動物的な本能なのだとすれば、妙に納得してしまいます。
赤ちゃん連れの野生動物には気を付けろ、ってよく言いますが、それと同じなんですね。
産後のそんなガルガル期、だからこそ事前に世の夫や義父母(実父母)に知っておいてほしい事柄だな、と思います。もし、周囲の人に予め知っておいてもらえれば、余計なトラブルは発生しなくていいのかも、と思います。
反面、「ガルガル期には気を遣え!」と周りに押しつけるのは「甘えだ」、という意見も聞きます。産後に夫や周囲の協力を得られることが前提の発言である、というわけです。夫や親の協力が簡単に得られない環境の人もいることは確か。周りの人もそれぞれいろんな考えや立場がありますしね。
それでも、思い出すのは、「あの時私は意味もわからず、確かにしんどかった」ということ。なんらかの形で、気持ちを理解してくれる、そういう時期をサポートしてくれる場所があったら良かったのになあと思うのです。
「今はホルモンバランスが崩れているだけ、時期が経てば落ち着くよ」ってアドバイスしてくれる誰か。それが夫や家族であれば言うことはないですが、友人や第三者的な存在でもいいかもしれません。育児相談の窓口もありますよね。
それから、母親教室は普通にありますが、パパママ教室に、最近では孫育て教室っていうのもあるようです。子育てを経験した祖父母世代は、子育てに自信がある人も多く、聞き入れてもらえるかわかりませんが、新しい育児の情報ってなかなかわからないですし、ママから押し付けるのも角が立ちます。
こういうデリケートな話を、もっと公の場で具体的に話題にして欲しいなあと願います。
産後のガルガル期は離婚につながる可能性も
産後のガルガル期は、人によっては、離婚につながる可能性もあるようです。
夫との関係もそうですし、義父母との関係も。
産後の一時的なものだとしても、本人とまわりの理解がなければ、関係悪化の原因になっても仕方ないですよね。
「産後のガルガル期だから」を免罪符にせずに、自身の不安定さを把握して、まわりにも理解をしてもらうよう動くのは大切だと思います。何もせずに、「産後のガルガル期なんだから」と胡坐をかいていると離婚、なんてことにもなりかねないです。
そして、自分で手に負えないのであれば、誰かに助けを求める、これが大切です。マタニティブルーや産後うつもそうですね。悪化しないうちに、助けを求めるようにしましょう。
産後のガルガル期はいつまで?離婚になることも? まとめ
1.産後のガルガル期はホルモンバランスの異常が原因。赤ちゃんを守るために自然なことなのです。そういうのがあるって知っておきましょう。
2.夫、義父母、実父母に対する嫌悪感、イライラも、干渉されたくない気持ちから。悩んでいる時期にありがたいと思うのは難しいかもしれません。でも、赤ちゃんは1人で育てるのは大変ですから、いつまでもガルガルしていたら、自分の身が持たなくなることがそのうちわかります。
3.ガルガル期は長くは続きません。2人目以降は落ち着いてきます。
4.ホルモンバランスの乱れが原因であること、周囲に話してみたらだいぶ違うかもしれません。同じ境遇のママさんたちとも話したら共感できるかも。悩んだ時には、まわりに助けを求めるようにしましょう。