産後の悪露(おろ)はいつまで続くのでしょうか?早く終わらせる方法はあるのでしょうか?
特に初めての出産であれば、悪露がどんなものなのか、いつまで続くのか気になりますよね。
何かと不安な産後の時期ですが、悪露は産後なら誰にでもあるもの、なのです。
また、早く終わらせる方法があったら試してみたいと思いますよね。
そんな悪露の気になるポイントについてまとめてみました。
悪露って何?しくみは?
悪露とは、出産後に子宮内に残った胎盤の一部や血液、粘液などの分泌物のことをいいます。
出産して赤ちゃんが出てしまった後、子宮は元の状態に戻らないといけません。これを「子宮復古」と言いますが、そのために子宮は収縮を繰り返し、子宮内の出血している箇所を止血していきます。完全に元に戻るまでは出血や体液などが分泌されます。
これが悪露になる、というわけです。
ですので、悪露は、子宮をもとの状態に戻すために必要な現象。出産後には誰にでもあるものですし、あまり不安に思わなくても良さそうですね。
悪露のいつまで続く?量は?
悪露の状態は一般的に次のようになります。
悪露は、出産後1~3日赤色または血性の悪露、4~9日は褐色、それ以後は黄色か白色に変化し、4~6週にはほぼ終わります。
臭いは、色が濃いうちは、血のような生臭さがありますが、色が薄くなってくると無臭になっていきます。
また、しばらく収まっていた鮮血のような悪露が、激しく動くなどした際に、何かの拍子に一気に出る、ということもあります。産後1ヶ月ぐらいはその可能性があります。
悪露で注意するポイント
悪露で注意するポイントがあります。
産後1ヶ月を過ぎても、鮮血のような悪露が続く、粘り気がある、変な臭いがするような場合。鮮血のような出血が2週間ほど続く、というような場合は、子宮復古になんらかのトラブルが起きている可能性もあります。これを子宮復古不全と言います。
臭いについては、生理やおりものの時よりひどくなった、という人もいるそうです。生臭い、など酷いと感じるようなら、細菌性膣炎などのウイルス感染も考えられます。
それから、熱が出たり、子宮の痛みを感じたりすることもあります。
このような場合は、早めに婦人科を受診しましょう。
子宮復古が不完全な場合は、子宮内に残った残留物を外に出す処置がされます。早めに子宮を元の状態に戻すことが必要となります。人によっては半年ぐらい出血のようなおりものが続いた、という話も聞きます。
帝王切開と自然分娩では違うの?
悪露は、出産後の子宮内に残ったもの、ということなので、帝王切開と自然分娩では、悪露の出方が違います。
帝王切開の場合、赤ちゃんを取り出した後に、胎盤も取り出してしまうので、量は自然分娩の場合より少ない、ということになります。
その代り、長引きやすく2か月近く続く場合もあります。私も帝王切開でしたが、2か月近く微量な悪露がダラダラ続きました。
帝王切開の場合は量は少なめなので、もし量が増えるのはトラブルの場合も考えられます。
不安な場合は婦人科を受診しましょう。
悪露を早く終わらせる方法ってあるの?
悪露は子宮をもとの状態に戻すために必要な現象、というのは説明しましたね。
早く終わって欲しい、と思う方もいると思います。産後は何かとストレスがあったり、体を休められないことが多いと思います。産後に体を酷使するのは子宮にはよくないので、子宮復古がうまく進まない、ということにも繋がるんですね。
ですから、適度に体を休める、というのが子宮にもいい、悪露のトラブルも起きにくいということなんです。しかし、一方で、あまり安静にしすぎるのも子宮復古によくないんだとか。
難しいところですが、徐々に体を動かしていくのがよさそうですね。また、産褥体操をするのも悪露の改善に良いと言われています。
血行を良くすることで子宮の収縮を早めることができます。体に無理のない範囲で行いましょう。
産後の悪露はいつまで続く?早く終わらせるには? まとめ
1. 悪露は産後に子宮を元に戻すために必要な現象。誰にでもあるので安心しましょう。
2. 悪露は個人差があるものの、日が経つにつれ量も臭いも減り、大体1カ月ほどで落ち着きます。2週間以上潜血が続く、臭いが酷いなどの場合は婦人科を受診しましょう。
3. 帝王切開の場合は、自然分娩と比べて悪露の量は少ないですが、長く続く場合が多くなります。量が増えるようなら要注意です。
4. 産後の身体を酷使すると、悪露のトラブルにも繋がることも。体を休め子宮を労わってあげましょう。適度に体を動かす産褥体操で血行を高めるのもいいですよ。