小学生の食事についてです。食生活の乱れから深刻な便秘を引き起こすことがあるのです。
また、小学生の食生活の乱れは、ただの好き嫌い以外にも大きな要因があるのです。
そこで、どんな食事や食生活が問題なのか、見ていきたいと思います。
この記事に書いてあること
小学生の便秘は食生活の乱れが原因になっている!
小学生の便秘を引き起こす要因の一つに食事や食生活の乱れがあります。
子供の好き嫌いも影響を及ぼしますが、それ以上に、日本の食生活の欧米化がポイントです。
和食よりも洋食を好む小学生が多いと思いますが、洋食ばかりをお腹いっぱいに食べていると、それだけでも便秘の原因となってしまうのです。
また他にも、朝食を食べていなかったり、ファーストフードやレトルト食品ばかり食べていることによって便秘を招いているケースもあります。
小学生の食生活と便秘
今日、小学生の便秘が増えている原因の一つは、食生活のみだれです。
日本人の食文化が、欧米化し、多様化したことが、影響しています。
また、個々人の問題として、朝食を食べないことや好き嫌いが多いことも、便秘の原因となります。
そこで、食生活のみだれとなる、下記4つのことについて具体的にみていきたと思います。
食生活のみだれている原因
(2)ファーストフード・レトルト食品が多い
(3)好き嫌いが多い
(4)食物繊維が摂れていない
(1)朝食を食べない
朝食を食べないことが、便秘となる原因でもあります。
朝起きて、空っぽの胃に食べ物を入れることで、腸が刺激され蠕動運動(ぜんどうんどう)が活発になり、排便を促します。蠕動運動とは、腸に溜まった便を肛門まで運ぶ、腸の波のような動きのことです。
朝食を食べないと、この蠕動運動が活発化せず、便秘につながります。
また、文部科学省が発表しているデータによると、
朝食を食べない・食べないことがあるという小学生は、全体の約12%とされています。
(平成27年度文部科学白書より)
小学生が朝食を食べない理由
・食欲がない
・時間がない
・用意されていない
・太りたくない
などがあります。
<朝は食欲がない>
朝から食欲がない原因としては、まずは起きて間もないことや寝不足であることも考えられます。
時間に余裕をもって朝食を食べ、排便を済ませるためには、早寝早起きは習慣づける必要があります。小学生は学年によって多少異なるかもしれませんが、登校時間は同じですから、遅くても21時頃には就寝するようにしましょう。
そして、朝は6時半頃には起きている必要があるでしょう。十分な睡眠時間と、質の良い睡眠は非常に大切です。
また夕食の時間も気を付けなければなりません。
21時や22時頃夕食を食べ、遅くまで起きている生活をさせていると、朝起きた時点でも胃に食べ物が残ってしまい、空腹感がなくなってしまいます。
それどころか、本来、寝ている間に分泌されるはずの消化管ホルモンであるモチリンが十分に働かず、起きた時点でできているはずの便ができていない状態になります。これは便秘の原因なのです。
睡眠不足も便秘の原因となります。
それから、仕事の都合で遅くなることや、家族揃って食事をするために父親が帰宅する時間まで待っている、ということがあるようですが、便秘を防止するには19時頃には夕食を終え、21時には就寝するのが理想です。夕食の時間から就寝時間が短くなってしまう時には、消化のメニューを用意するようにしましょう。共働きの場合、帰宅してから食事の用意をすると、どうしても食事の時間や就寝時間が遅くなりがちです。
<朝食を食べる時間がない>
朝食を食べる時間ないならば、これはもう早く起きるしかないです。
早く起きるためには、前の日の夜は早く寝るようにしないといけないですし、起きるためには目覚まし時計をセットするとか、家族が起こすとかしないといけないですね。小学生ですから、寝る時間や起きる時間は、まだまだ親が管理してあげる方が良いかな、と思います。
また、起きてからもボーっとしている時間が長いとあっという間に登校時間になってしまいます。サクサクと、顔を洗って着替えて、朝食を食べて、トイレに行って…と子供一人でできないようであれば、親が手を貸してあげるしかないですね。
痔の原因ともなる便秘の解消には、しっかりと朝食を摂って、朝のうちに排便を済ます、というのが非常に重要です。朝の時間の自己管理ができないほど、便秘がひどくなる要因となりますので、まずは親が手を貸してでも、しっかりと朝食を食べさせて、トイレに行く習慣をつけてあげることが重要です。
<朝食が用意されていない>
朝食を食べない理由に、「用意されていない」というのもあります。
親が仕事などの都合で子供の朝食を用意出来ない場合でも、子供が自分で用意して簡単に食べられるパンやシリアルを買い置きしておくことはできるのではないでしょうか。朝食に何も食べないよりは、パンやシリアルだけでも食べた方が絶対に良いです。特にシリアルは食物繊維を豊富に含んでいますので、便秘解消にとても良いです。
それから、稀に、朝食を食べる習慣がない家庭もあります。
以前、お笑いの森三中の黒沢かずこさんが、「中学2年生まで、朝ごはんを食べる習慣があることを知らなかった」とテレビ番組で言っているのを見た覚えがあります。ご両親が多忙で、幼少期はずっと朝食を用意されていなかったために、朝ご飯を食べないことが普通だと思い込んでいたそうです。中学2年になって、同級生が朝食の話をしていて初めて、他の人は朝ご飯を食べていると知ったそうです。その時の親の反応は、「気が付いた?」だったそうです。
事情は各家庭それぞれでしょうが、朝食が用意されていないために、朝食を食べない小学生がいるのです。
<太りたくないから、朝食を食べない>
朝食を食べると太るから、と朝食を抜く小学生がいるのです。
そのような朝食を食べることによって太ると考えている子に対しては、逆に朝食を食べないことで太りやすい体質になることを教えてあげましょう。
朝食を食べなければ、昼食や間食で食べ過ぎがちになりますし、脂肪がつきやすい身体となります。太ることを気にするようであれば、朝食を抜くのではなく、3食で栄養バランスの良い食事を心がけ、間食を減らす方が効果的です。
小学生でも、特に高学年の女子にそのような考えの子が多いです。成長期の小学生が、食事を抜くような無理なダイエットをしてしまうと、便秘になるだけでなく、無月経や生理不順になることもありますし、栄養不足による体の不調も出てくると思います。ダイエットのために朝食を食べない場合は、すぐに止めるように導きましょう。
中には、朝きちんと起きて、時間に余裕をもって食卓についているはずなのに、テレビなどに夢中になって、なかなかご飯が進まない子がいます。
せっかく早く起きたのに、朝食を食べずに学校へ行く、ということになってしまいます。
その場合は、朝食をしっかり食べるように、テレビなど気がそれるものから遠ざけるようにしましょう。
さらに、文科省や学校からは、朝食をしっかりと食べることが促されています。
それは、
・朝食を食べる子の方が、学力や体力の点数が高いことが明らかになっている
・朝食を食べないと低体温になりがちで、学習意欲が減り、眠気を感じやすくなる
・朝食を食べないとイライラし、疲れやすくなる
ためです。
このように朝食を食べないと、便秘につながるだけでなく、学力や体力の低下にもつながりってしまうのです。
(2)ファーストフード・レトルト食品が多い
ファーストフードやレトルト食品を好んで食べている小学生は、便秘で悩んでいる子が多いです。
マクドナルドやケンタッキーなどのハンバーガーやポテト、フライドチキンが大好きな小学生、少なくないですね。
マクドナルドのハッピーセットについてくるおもちゃは、妖怪ウォッチだったり、サンリオ商品だったり、子供が気に入っているキャラクターグッズが多いですから、それも小学生が好んで食べたがる理由の一つです。大人だって、それらのオマケに心トキメキ、大人買いしてしまうこともあるくらいですから、子供の気持ちが分からなくもないです。
また、手軽に調理できるレトルト商品をついつい多用している家庭も少なくないでしょう。温めるだけでOKのハンバーグやカレー、スープ、おかず、ご飯。レトルト食品だけでも、立派な食卓が出来上がってしまいます。同様に、レンジでチンするだけでOKの冷凍食品も、コロッケやから揚げ、餃子、シュウマイ、チャーハン、スパゲティなど種類豊富です。
では、なぜこのようなファーストフードやレトルト食品、冷凍食品が便秘とつながってしまうのでしょうか?
味が濃いものが多く、水分不足に
ファーストフードやレトルト商品、冷凍食品は、味が濃いものが多いのです。
味が濃いものが体内に入ると、薄めるためにたくさんの水分が吸収されます。すると、腸内の水分が不足し、うんちが乾燥し硬くなってしまうため、排泄しづらくなります。
そのために、便秘の原因となってしまうのです。
食品添加物は、悪玉菌を増やす原因に
ファーストフードやレトルト商品、冷凍食品、加工食品には、保存料などの食品添加物が多く含まれています。スーパーなどで売られているパンが賞味期限から数日過ぎても、かびない、腐らないというのも保存料などの添加物の効果です。
添加物を多く食べ続けていると、腸内の善玉菌の動きを鈍らせ、悪玉菌を増やす原因となり、結果便秘につながります。
日本の食品添加物の認可数は、は2015年1500種類以上となっており、世界でもダントツの多さです。
一説によると、日本人は一日に80種類以上の添加物を体内に入れています。
特に、ファーストフードやコンビニ弁当には、かなりの数の添加物が使用されています。
●安息香酸、安息香酸ナトリウム、安息香酸Na
食品の腐敗を防ぐ防腐剤
化学合成で作られた物質で水に溶けやすい。
清涼飲料水や醤油などの液体食品、マーガリンや缶詰などにも使われています。。
●しらこたん白抽出物(しらこたん白、しらこ分解物、しらこ、プロタミン)
コンビニ弁当などによく使われている保存料の一種
ネト(微生物が増えることによって生じるネバネバ)の発生を遅くする効果があります。
魚肉ねり製品や調味料など多くの食品に使われています。
●ソルビン酸、ソルビン酸カリウム、ソルビン酸K
水によく溶ける保存料で、カビ、酵母、細菌と幅広く効く
チーズや魚肉ねり製品、食肉製品、魚介乾製品、つくだ煮、煮豆、しょう油漬、こうじ漬など
様々な食品に使われています。
●プロピオン酸、プロピオン酸カルシウム、プロピオン酸Ca、プロピオン酸ナトリウム、プロピオン酸Na
カビや細菌の発育を防止
チーズやパン洋菓子に使われています。
●ポリリジン、ε-ポリリジン
天然系の代表的な保存料
カビ以外の微生物や酵母、細菌などの生育を抑制する効果があります。
一般食品に幅広く使われています。
●トランス脂肪酸
フライドポテトやフライドチキン、チキンナゲット、マーガリン、ケーキ、お菓子、カップ麺、冷凍食品など
子供たちが大好きなものにたくさん使われています。
中性脂肪を増やしたり、動脈硬化の促進、アレルギー発症の可能性など、
身体に悪影響を与えると言われています。
肉の摂取量が多く、悪玉菌が増加
ファーストフードやレトルト食品ばかり食べていると肉の摂取量が多くなりがちです。
肉類にはタンパク質が豊富に含まれていて、
筋肉の増強に欠かせない栄養素であるものの、
同時に便秘の原因となる悪玉菌が増える要因となります。
野菜不足で食物繊維が不足
ファーストフードやレトルト食品、冷凍食品を多く食べていると、野菜不足となり、食物繊維が不足してしまいます。食物繊維は、排便に大きな役割を果たしますので、野菜不足には気をつけなくてはなりません。
これらのことは、スナック菓子やジャンクフード、カップラーメンなども同様です。子供が好きだから、食べたいというから、などの理由で、ファーストフードやスナック菓子、ジャンクフードなどをたくさん与えるのは危険です。
また、調理が楽という理由で、レトルト商品や冷凍食品を多用したり、カップラーメンなどをマメに食べさせるのも危険です。ファーストフードやレトルト食品を好んで食べ続けていると、便秘になるだけでなく、糖尿病や心臓病などの病気につながる可能性があります。
たまになら、ファーストフードやレトルト食品も良いと思います。子供たち、好きですしね。
でも、毎日のように食べさせるのは絶対に避けるべきです!!
(3)好き嫌いが多い
好き嫌いが多い子は、便秘に悩むことが多いです。
あてはまりませんか?
●トンカツは大好きだけど、付け合わせのキャベツは一切食べない!
●肉ばかり食べて、魚や野菜はほとんど食べない!
●基本的に野菜は嫌い!
●ハンバーガーなどのファーストフードが大好き!
●ご飯よりもお菓子が好き!
このような好き嫌いは便秘につながります。
肉を多く食べ過ぎると、便秘となってしまうのです。
それは、タンパク質が過剰となり、腸内の悪玉菌が増えるためです。
とはいえ、全く肉を食べないもの、便を柔らかくする脂肪分の摂取量が減り、便秘がちになりますので、適量の摂取が望ましいです。
また、野菜を食べないことで、うんちをスムーズに出してくれる食物繊維の摂取量が減り、これも便秘の原因となってしまいます。
どんなものでも、バランス良く食べることが本当に大切です。
小学生の好きな食べ物TOP10
2 ラーメン
3 カレーライス
4 やきにく
5 ハンバーグ
6 さしみ
7 ステーキ
8 ポテトフライ
9 スパゲティ
10 ハンバーガー
(引用:学研教育総合研究所:小学生白書Web版「2011年12月調査」)
おすしが一位となっているのは、スシローなどの安価な回転すし店舗が多く展開されるようになったことからでしょう。親世代も、祖父母世代も、多くの日本人がおすし好きですから、外食となれば、回転すしは選択されやすいですね。
そして、このTOP10は、栄養が偏りがちなものが多いですね。
肉類が多く、野菜が不足しがちです。
おすしややきにくの時は、サラダを一緒に食べましょう。
ハンバーグやステーキは、付け合わせのニンジンやジャガイモ、ブロッコリー、インゲンなどの野菜をしっかりと食べましょう。
ラーメンやカレーライスには、野菜をたっぷりと入れましょう。
こんな風に好き嫌いなく、バランスの良い食べ方ができれば便秘になることはないでしょう。
もし一食でバランスよく食べられない時は、一日もしくは三日でバランスよく食べられれば良いと思います。
また、どうしても好き嫌いが解消できない時には、料理で工夫するようにしましょう。ハンバーグに小さく刻んだニンジンやピーマンを入れたり、野菜をミキサーにかけてポタージュスープを作ったり、形が見えなければ気付かずに食べてしまうことが多いです。
このように、好き嫌いが多く栄養バランスが偏った食事をしていると、便秘につながりやすくなります。
子供の好き嫌いは、なくすこと、何でも食べるようにすることが一番大切です!
でもなかなか思い通りにはならないんですよね。
(4)食物繊維が摂れていない
小学生の便秘の原因として、食物繊維が必要な量摂れていない、ということがあります。
便秘解消には食物繊維を摂るのが良い、ということは広く知られていますね。体に必要な五大栄養素として、タンパク質、脂質、糖質、ビタミン、ミネラルがありますが、食物繊維は、第六の栄養素と言われるほど重要なのです。
腸の中での食物繊維の働き
・蠕動運動を促す
・腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす
・有害物質を吸収し、体外へ排出する
では、どのような食品に食物繊維が多く含まれているのでしょうか?
まず、食物繊維には、「水溶性食物繊維」と「不溶性食物繊維(非水溶性食物繊維)」という2種類があります。それぞれについて見てみましょう。
水溶性食物繊維
水溶性食物繊維は、水に溶ける食物繊維で、腸内でゲル状となります。
うんちを柔らかくする働き、有害物質を吸着し体外に排出する働きがあります。
海藻類、キノコ類、豆腐、コンニャク、ゴボウ、オクラ、アボガド、果物などに多く含まれます。
不溶性食物繊維(非水溶性食物繊維)
不溶性食物繊維は、腸内の水分を吸収し、膨らむ食物繊維です。
蠕動運動を活発にする働きがあります。
イモ類、豆類、ゴボウ、かんぴょう、切干し大根、アーモンドなどに多く含まれます。
水溶性食物繊維と不溶性食物繊維
そして、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維は、水溶性1に対して不溶性を2の割合でバランス良く食べることが大切です。キノコ類だけ多く食べたり、イモ類ばかり多く食べり、どちらかに偏っていると、より便秘が悪化することもあります。
わかめと豆腐の味噌汁とか、コンニャクと里芋の煮物とか、水溶性と不溶性を使った料理はたくさんありますので、一緒に摂れるメニューがおすすめです。
また、便秘解消に食物繊維を役立てるには水分も一緒に摂ることが大切です。水や麦茶、味噌汁などのスープ類、野菜ジュースなど、食事と一緒に飲むようにしましょう。
このように、小学生が好むメニュー(おすし、ラーメン、ハンバーグ、ハンバーガーなど)は、食物繊維が不足しがちのため、便秘になりやすいのです。そのため、日々の食事に工夫をして食物繊維を取り入れるようにして、食物繊維不足を解消することが大切です。
便秘解消におすすめのカイテキオリゴ
食物繊維は便秘解消にはとっても重要なものです。
日々の食事から摂るのが一番良いですが、必要量を摂り続けるのは少し難しかったりもします。
そこでおすすめなのは、「カイテキオリゴ」。
便秘解消に効果的といわれるオリゴ糖とともに、食物繊維も配合されていて、スッキリ効果が期待できます!
ヨーグルトや牛乳に混ぜたり、日々の食事に混ぜて摂れるので、非常に手軽で便利です!
小学生の食事が危険!?食生活の乱れからくる深刻な便秘! まとめ
小学生の食生活がみだれている原因は、
(2)ファーストフード・レトルト食品が多い
(3)好き嫌いが多い
(4)食物繊維が摂れていない
便秘の原因となるのは、好き嫌いだけではありません。
日本の食事が欧米化してきたり、レトルト食品や冷凍食品など便利なものが増えたことにもよります。
小学生の便秘を解消するには、食生活を見直し、3度の栄養バランスの良い食事が大切となります。
また、解消し切れない場合は、カイテキオリゴやオリジナルケフィアの利用がおすすめです。
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