病気からくる子供の便秘。【器質性便秘】は病院にかかるのがおすすめ

自己改善が難しい器質性便秘は、病気からくる便秘のことです。

一言に便秘といっても種類があります。

器質性便秘の場合、何かしらの疾患が原因となって起こる便秘ですから、その疾患を治療することが一番の解消法です。一般的に、便秘に効く食物繊維や水分などを積極的に摂取しても、解消されないことが多いです。

では、器質性便秘の特徴や、その原因となる疾患などについて、見ていきましょう。

便秘の種類と器質性便秘

「便秘」と一言で言っても、実はいくつかに種類分けされます。そして、便秘の種類により、その症状や対処法がそれぞれ異なります。

例えば、便秘解消には、食物繊維を摂った方が良い、とよく言われますが、便秘の種類によっては、食物繊維を摂り過ぎることでより便秘を悪化させてしまうこともあるのです。

そのため、便秘の種類を知り、お子さんがどのタイプの便秘なのかをきちんと知ることが大切なのです。

まず、便秘は、＜機能性便秘＞と＜器質性便秘＞に分かれます。
そして、＜機能性便秘＞は、＜一過性便秘＞と＜習慣性便秘＞に分かれます。
さらに、＜習慣性便秘は＞は、＜弛緩性便秘＞＜痙攣性便秘＞＜直腸性便秘＞の3つに分かれます。

器質性便秘（きしつせいべんぴ）は病気由来の便秘

便秘は大きく分けると、＜機能性便秘＞と＜器質性便秘＞に分かれます。

そして、＜機能性便秘＞は普段の食生活や生活習慣などにより、 消化器官（胃・小腸・大腸など）の機能低下が要因となって起こる便秘ですが、一方、＜器質性便秘＞は何かしらの病気に由来する便秘です。

そのため、器質性便秘の場合は、便秘症状の他に別の症状が併発していることがありますので、お子様の様子をよく観察し、気になることがあれば、病院に行き、医師に相談するのが良いです。

器質性便秘の場合に併発しやすい症状

※このような症状がある場合は、病院で医師に相談しましょう。

器質性便秘の原因となる疾患名

器質性便秘は、何かしらの疾患によって起こる便秘のことで、場合によっては深刻な病気に由来していることもあります。決して油断できない便秘ですので、おかしいな、と思ったら病院にかかることが大切です。

参考までに、器質性便秘の由来のとなる疾患名は下記のようなものです。

過敏性腸症候群（かびんせいちょうしょうこうぐん）

特に、朝学校へ行く準備をしているころに、頻繁に「お腹が痛い」ということがあれば、過敏性腸症候群かもしれません。

過敏性腸症候群の原因ははっきりとされていませんが、心のバランスを崩している時に発症しやすいようです。小学校に通うことに、何かストレスやプレッシャーを感じていたり、友達関係でもめごとや問題が発生していたりすると、腸に負担がかかる可能性があります。

そのために、便秘や下痢という症状につながってしまうのです。

過敏性腸症候群は、20代～50代の成人で10％、そして小・中学生の子供でも10％～20％の割合で発症しており、小学生でも多くの子が生活に支障が出てしまうほどの腹痛に悩まされているのです。

腸閉塞（ちょうへいそく）、イレウス

腸閉塞は、腸の一部が狭くなっていたりして、食べ物が腸内をスムーズに通過せず詰まってしまい、排泄できなくなることです。
そのために、便秘症状が現れます。

また、先天性と疾患の場合があり、乳幼児の発症が多いですが、小学生でも発症する可能性はあります。
時には死に至ることもあります。

嘔吐が続くと、下痢のような臭いを放つようになりますので、嘔吐物をよく観察することが大切です。これは、小腸や大腸の腸内に溜まった内容物が逆流してきて、嘔吐するからです。

大腸憩室症（だいちょうけいしつしょう）

憩室（けいしつ）とは、腸管内側の壁が一部外側に袋状にとびだしたものです。大腸に複数の憩室がある状態を、大腸憩室症と言います。また、その憩室に便などが詰まり炎症を起こすことを大腸憩室炎と言います。

大腸憩室症の原因は、食事の欧米化や食物繊維の摂取量の減少と言われています。

大腸憩室症は、年齢とともに増加し、40代以下では10％以下でほとんど見られませんが、70歳代では50％、80歳以上では約70％、90歳の人ではほぼ全員に多くの憩室が見られるようです。

大腸がん（だいちょうがん）

大腸がんは、大腸に悪性腫瘍、がんができることです。小学生での発症は非常に稀で、40歳以上で年齢とともに発症率が高まります。

また、日本人ががんになる確率は非常に高いのですが、大腸がんは男性で2位、女性で1位となります。

大腸がんになる原因として、食事の欧米化、運動不足、肥満、ストレス、遺伝要因、高齢などがあります。食事の欧米化や運動不足、ストレスなどは便秘の原因となりますし、そのような状態が長年続くと、大腸がんになる可能性が高まるということです。

大腸がんは小学生での発症率は極めて低いとはいえ、がんになりやすい日本人にとって、小学生のうちから大腸がんにならないよう、食生活に気を付け、運動不足やストレスを解消するよう心がけることが非常に大切です。

直腸がん（ちょくちょうがん）

直腸がんは大腸がんの一種で、直腸に悪性腫瘍、がんができることです。大腸がん同様、小学生での発症は非常に稀です。

直腸がんは、大腸がん同様、食事の欧米化、運動不足、肥満、ストレス、遺伝要因、高齢などが原因となりますので、小学生のうちから、食生活に気を付け、運動不足やストレスを解消するよう心掛けた方が良いです。

巨大結腸症（きょだいけっちょうしょう）

巨大結腸症は、肛門近くの結腸が異常に拡張してしまうため、蠕動運動が正しく行われなくなり、便秘の原因となってしまいます。

新生児や乳児がなる先天性巨大結腸症（ヒルシュスプルング病）と後天性のものがあります。後天性巨大結腸症の原因としては、手術後の腸管癒着や薬の副作用、代謝異常、腫瘍などがあります。

巨大結腸症につながる何かしらの原因（手術後の腸管癒着や薬の副作用、代謝異常、腫瘍など）がある小学生の場合、便秘が続くことがあれば、巨大結腸症の可能性も疑い、いち早く病院に行くようにしましょう。

卵巣腫瘍（らんそうしゅよう）

卵巣腫瘍とは、その名の通り、卵巣に腫瘍ができることです。

卵巣腫瘍は、女性ならばどの年代にもみられる病気ですが、もっとも発症しやすいのは40代50代と言われています。
しかしながら、10代で発症する例も少なくなければ、初潮を迎える前や2歳で発症する例もあるため、
小学生といえど油断できない病気です。

便秘が続いたいr、ウエストサイズが極端に大きくなった場合、ただ単に太った、で終わりにせず、病気である可能性も疑った方が良いです。卵巣は「沈黙の臓器」と言われるほど、ほとんど症状が出ず、発見が遅れることが多々あるようですから、注意が必要です。

骨盤腹膜炎（こつばんふくまくえん）

骨盤内腹膜炎とは、骨盤内の子宮や卵巣、卵管などの器官を覆う腹膜が炎症を起こすものです。女性特有の病気です。

また、骨盤内腹膜炎は膣からの細菌感染が原因となり、性行為や免疫力低下により起こります。通常初経前や閉経後、妊娠中には発症しないのですが、 初体験年齢の低下に伴い、10代にも増加しています。

小学生で性行為を行うことは決して勧められることではありませんが、実際には増加している以上、対処が必要なこともあります。
便秘が続いていて、性行為もしているようであれば、骨盤腹膜炎である可能性も出てきます。

頸椎症（けいついしょう）

頸椎とは首の骨のことで、頚椎症とは、頸椎の間の椎間板が圧迫されることにより現れる症状のことになります。首の痛みや手足のしびれなどが症状として出てきます。

また、頚椎症から自律神経のみだれも起きます。自律神経がみだれる原因は主に二つで、一つは過度なストレス、そしてもう一つが身体（特に頸椎）の歪みです。

そのため、頚椎症で身体の歪みが生じることで自律神経が乱れ、それによって便秘などの身体の不調が発症するのです。

小学生が頚椎症になる原因は、主にゲームとスマホです。長時間、下を向いていることで、首がずれやすく頚椎症になるのです。

甲状腺機能低下症（こうじょうせんきのうていかしょう）

甲状腺機能低下症は、甲状腺の機能が低下する病気で、生まれつきの先天性甲状腺機能低下症（クレチン症）と小学生くらいになって発症する後天性甲状腺機能低下症があります。

甲状腺機能低下症の約8割は先天性と言われており、先天性甲状腺機能低下症（クレチン症）は日本では2000人に1人が治療を受けていると言われています。

また、後天性甲状腺機能低下症は、ヨードの摂り過ぎで発症することもあるそうです。ヨードには、甲状腺ホルモンの分泌を活発にする働きがありますが、大量に摂取してしまうと、逆に、甲状腺ホルモンの合成を低下し、甲状腺機能低下症となってしまうようです。

ヨードは、海藻類（昆布やワカメ、ノリ、ヒジキなど）の他、スポーツドリンクやカップラーメンなどの加工品、イソジンなどのうがい薬にも含まれていますので、それらの摂取量に気を付ける必要があります。

甲状腺機能低下症になると、甲状腺ホルモン不足で背が伸びなくなったり、倦怠感や記憶力低下が起きたりします。小学生の場合、行動が鈍いとか、覚えが悪いという程度で済まされてしまうこともあるようです。

褐色細胞腫（かっしょくさいぼうしゅ）

褐色細胞腫の原因は、副腎髄質にできた腫瘍で、この腫瘍により、副腎髄質で作られるカテコールアミンというホルモンが分泌過多なります。そのために、高血圧や高血糖、頭痛、動悸、便秘などの様々な症状を引き起こします。

褐色細胞腫の大部分は良性ですが、約10％は悪性で、他臓器に転移することもあります。褐色細胞腫の約30％は遺伝性という海外の報告結果もあるため、家族が褐色細胞腫と診断されている場合、遺伝している可能性も考えなくてはなりません。

低カリウム血症（ていかりうむけっしょう）

低カリウム血症は、血液中のカリウムの濃度が下がってしまう状態です。
体内のカリウムは98％が細胞内にあり、残り2％が血液中にあります。
その2％非常に重要です。

また、カリウムの1日の摂取基準は成人男性で2,500mg、成人女性が2,000mg、
小学生だと8歳で男子1,600mg、女性1,500mg、
10歳で男子1,900mg、女性1,800ｍｇと言われており、
カリウムを多く含む食品は、アボカドや納豆、バナナ、ほうれん草、スイカ、枝豆、パセリです。

カリウムが減少すると、腸の蠕動運動が抑制されることになり、腸内にうんちが溜まり、便秘となってしまうのです。
またカリウムを過剰摂取すると、高カリウム血症となってしまい、吐き気、嘔吐、しびれ、不整脈等の症状を起こすので要注意です。

裂肛（れっこう）

裂肛とは、切れ痔と呼ばれるもので、肛門が切れることです。

裂肛の原因となるのは、便秘や下痢の便通異常です。そして、裂肛となると、排便時に痛みを感じるようになり、便意を我慢することが多くなります。便意を我慢することが重なり、便秘となってしまうのです。

小学生は、特に学校内で便意を我慢しがちです。便意を我慢していることで、便秘となり、硬くなったうんちを排泄する際に裂肛となることがあります。

さらに、裂肛となり、排便時に痛みを感じるようになると、その理由で排便を我慢することもあり、便秘がひどくなるという、悪循環に陥ることがあります。

本態性低血圧症（ほんたいせいていけつあつしょう）

本態性低血圧症は、特別な原因がなく、常に血圧が低い状態であることです。生まれつきのもので、遺伝性もあると言われています。

小学生の5～10％が低血圧と言われており、便秘症状の他に、朝の目覚めが悪かったり、原因不明の腹痛や頭痛、倦怠感をしめします。

※これらの疾患は一例ですし、ここに記載している症状や疾患内容がすべて正しいとは限りません。
　参考程度に見ていただき、異常を感じた時には専門医の判断を仰ぐようにしましょう。

器質性便秘は医師の診断を受けることが重要

器質性便秘の場合は、食生活の改善や生活習慣の見直しなどでは、解消できません。何かしらの疾患から由来する便秘ですので、その疾患となるものに対処しなくてはなりません。

また、食生活の改善や生活習慣の見直しをしても、便秘症状が続く場合、器質性便秘である可能性もあります。

そのため、原因が不明の便秘で、さらに、腹痛や出血、発熱、吐き気、嘔吐などの症状がある場合は、器質性便秘である可能性も考えて、早めに医師の診断を受けることが重要です。中には、命にかかわる疾患の場合もあります。

悩んだ時には、迷わず医師の判断を仰ぐ方が良いです。

小学生の器質性便秘は何科にかかる？

便秘が続いている状態だけで、素人が器質性便秘と判断できることは難しいと思いますし、中には、器質性便秘につながる思い当たる原因がある場合もあるでしょうが、いずれにしても、「便秘が続いていて心配」という状態での受診になるでしょう。

そのため、小学生であれば、小児科の受診となります。小児科は基本、赤ちゃんから15歳までを対象としていますので、小学生でも中学生でも、小児科の受診となります。もし、乳幼児の中に、小学生高学年で恥ずかしい、などの思いがあるならば、小児科と内科を専門としている病院を選択すると良いでしょう。普段あまり病院にかからないお子様によっては、小児科に行くことが赤ちゃん扱いされているようで抵抗を感じる子もいます。

また、すでに小児科を受診しているのにも関わらず変化がない場合、もしくはひどい便秘状態の場合は、専門医のいる肛門科にかかることをおすすめします。対象は赤ちゃんでも小学生でも、肛門科で問題ありません。さらに、便秘に特化した【便秘外来】や【排便外来】を設けている病院もあります。

何かの大病が原因による便秘ということもありますので、異常を感じたり、心配が大きい場合は、いち早く専門医を受診することをおすすめします。

原因を特定後の器質性便秘を和らげる方法

器質性便秘の原因となっている疾患が特定された後、一番重要なのは、その疾患を治療することです。でなければ、器質性便秘を改善することは難しいです。

ただ、場合によっては、器質性便秘を改善したり、和らげたりすることができます。

そのためにオススメの方法は、「カイテキオリゴ」です。実際に、「カイテキオリゴ」を摂取することで、器質性便秘を改善された方が多くいるのです。

「カイテキオリゴ」で器質性便秘を改善した方の口コミ（一部抜粋）

「カイテキオリゴ」には、多くの方の、便秘解消口コミが寄せられています。その中に、器質性便秘を改善された方も多くいますので、その一部を抜粋してご紹介したいと思います。

ほんの一部をご紹介しましたが、器質性便秘でも、「カイテキオリゴ」を摂取することで、便秘を改善出来ている方が多くいるのです。

器質性便秘の原因となることによって効果は変わると思いますが、試してみる価値はあるかもしれません。ご心配な方は、担当医に相談の上、取り入れるようにしましょう。
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病気からくる子供の便秘。【器質性便秘】は病院にかかるのがおすすめ　まとめ

・器質性便秘は、何かしらの疾患が由来となる便秘です
・便秘症状を引き起こす疾患はいろいろとあります。　中には死に至るものもあります。
・器質性便秘の場合は、食生活の改善や生活習慣の見直しでは便秘症状は改善できません。
・原因不明の便秘状態が続いている場合は、器質性便秘の可能性を考え、いち早く病院に行くことをおすすめします。
・小学生の便秘の場合、小児科の受診となります。ただし、すでに小児科を受診していて変化がない場合、ひどい便秘状態の場合は、専門医のいる肛門科を受診しましょう。さらに特化した【便秘外来】や【排便外来】を設けている病院もあります。
・素人が器質性便秘と判断することは難しいと思いますので、便秘の他に、腹痛や出血、発熱、吐き気、嘔吐などの症状がある場合は、早めに医師の診断を受けることが重要です。