妊婦の便秘は食事が原因であることも多いです。
妊婦の便秘の原因で多いのは生活習慣の乱れと言われていますが、中でも一番ダイレクトに関係しているのが、食事の習慣の乱れでしょう。
妊婦自身の健康のためにも、お腹の赤ちゃんのためにも、妊娠中の食事には気をつけたいもの。
そこで、今回は妊婦の便秘の原因となっている食事の習慣の乱れと解消方法を探っていきたいと思います。
この記事に書いてあること
食事は、便秘と深く関係している
便秘を引き起こす原因は様々なのですが、多くの便秘は生活習慣の乱れからきているとも言われます。
生活習慣の乱れというと、睡眠不足や、水分不足、運動不足などいろいろなものがありますが、もっとも大きく便秘と関係しているのは、やはり食事の習慣の乱れでしょう。
食事は便秘と深い関係があります。
• 朝食を抜く
• ご飯を食べる時間がいつもバラバラである
• 1日に2食や1食の時もある
• 外食が多い
• 肉食に偏っている
• 食物繊維不足になっている
• インスタント食品やレトルト食品ばかり食べる
• 間食が多い
• 味付けの濃いものが好き
• しっかり噛まずに飲み込むように食べる
というようなことです。
このような食事の習慣が良くないとは知りつつも、ついつい忙しい毎日の暮らしの中で、食事については後回しになっている人も多いと思います。
妊娠中の女性となれば、つわりや、大きくなる子宮による胃の圧迫なども加わり、さらに食事の習慣が乱れやすくなっています。
日頃からの食事の欧米化や、食品添加物の摂取過剰の問題も加わって、妊婦をめぐる食事の習慣事情は、便秘を引き起こしやすくなる要素でいっぱいなのです。
それでは、妊婦が便秘を引き起こす原因になっている食事の習慣の乱れを詳しくみていきましょう。
ご自分にも当てはまることがあれば、要注意ですよ。
つわりによる食欲減退、食事量の激減
妊娠初期のつわりの時期は、どうしても、食欲が減退する、食べられるものが偏る時期です。
しかし、1回の食事の量が少なかったり、1日に2回しか食べられなかったりなど食事の量が激減するのは、便秘の原因になります。
体が摂取する食物の全体量が減るということは、胃腸の中で消化吸収された残りの内容物も少なくなるということです。そうすると、便のカサが足りず、腸の蠕動運動が活性化されないのです。
そうはいっても、つわりの間は一度にたくさん食べるのは大変です。そのため、こまめに何回かにわけて、少しずつ食べられるだけ摂取するように心がけましょう。
また、つわりの時期は水分不足になっている人も多いので、水分補給も忘れないようにしましょう。
さらに、妊娠後期になると、大きくなった子宮が胃を圧迫するために、食欲不振になる女性もいます。胃が圧迫されているため、一度にたくさん食べることができなくなってきますので、やはり、何回かに小分けして、食べられる量を増やしていきましょう。
肉中心の食事は、腸の悪玉菌を増やしている!?
結婚してから食事の内容が変わったという女性は多くいます。ご主人やお子さんに合わせるために、肉を食べることが以前より多くなったというのです。
また、妊娠にしてつわりが落ち着いたら食欲旺盛になったり、無性に脂っぽいものとか、肉類を食べたくなる妊婦も多いです。
肉に含まれるタンパク質は、体に必要な栄養素ですから、肉を食べること自体は問題ありません。ただ、食べる量や食べる時間によっては、健康を害する可能性があります。
肉を食べすぎると、タンパク質の摂取が過剰になってしまいます。
そして、タンパク質が増えすぎると腸の悪玉菌を増殖させてしまいます。悪玉菌が増えると、腸内のバランスが崩れ、腸の機能が低下するために、便秘を引き起こしてしまいます。
特に妊娠中の女性の場合は、体が変化しているため、ただでさえバランスを崩しやすくなっています。肉を食べる時は、意識して食物繊維も摂取するなど、バランスのとれた食事を心がけることが大切です。
また、消化しにくいお肉や揚げ物は、夜大量に食べると胃腸に負担がかかります。お肉は消化に時間がかかります。
また、腸の蠕動運動を活性化するモチリンというホルモンは、消化が終わった状態でないと十分に分泌されないのです。
ですので、夜に大量にお肉や揚げ物を食べると、消化に時間がかかるため、寝ている間に活発になるべき腸の活動が活発にならず、それも便秘の原因の一つとなってしまいます。
加工食品やファーストフードも悪玉菌を増やす
私たちの周りには、レトルト食品や、インスタント食品、冷凍食品があふれています。 ファーストフードや、お弁当も簡単に手に入ります。忙しい現代社会ではこれらの食品はとても手軽で便利です。
体調がすぐれない妊娠中にも、これらの食品に助けられることは多いでしょう。
働いている妊婦さんや、お子さんがいる妊婦さんの毎日は、忙しくなかなか台所仕事に時間をかけられないという声も聞こえます。
ただ、たまにならいいのですが、加工食品やファーストフードなどの頻度が増えすぎるのは、あまりおすすめできません。
というのも、これらの食品は、基本的に濃い味付けが多いのです。
そして、濃い味のものを取りすぎると、それを薄めるためにかなりの水分が必要となります。その時にきちんと水分補給してあげないと、体は水分を確保するために腸内の水分を必要以上に吸収してしまいます。
その結果、腸内の水分が減少し、水分不足の硬い便になりがちです。
また、これらの食品は、食品添加物を多く含んでいます。食品添加物の中には、腸の善玉菌の活動を低下させるものもあります。
その結果、腸内の悪玉菌が優勢となって、腸の活動が停滞しがちになるのです。
さらに加工食品や、ファーストフードばかり食べていると、必要な食物繊維が摂取できません。食物繊維の不足は、便秘の大きな原因の一つです。
便秘の予防、改善に役立つ食物繊維とは?
食物繊維は、消化吸収活動において処理されずに残る『食物のカス』と考えられてきました。
しかし、現在では、消化から吸収を経て排便されるまでのプロセスにおいて、食物繊維はなくてはならないものであることがわかっています。食物繊維は、胃腸の働きをサポートする大切な役割を担っているのです。
食物繊維の働き
• 腸の蠕動運動を促す
• 便のカサを増やす
• 腸内の善玉菌を増やし、悪玉菌を減らす
• 腸内の有害物質を吸収し、排出する働きをする
このように、腸の活動にはなくてはならない食物繊維ですが、この食物繊維には「不溶性食物繊維」と「水溶性食物繊維」の2種類があります。
不溶性食物繊維とは
不溶性食物繊維は、水に溶けず、人間の消化酵素では分解されませんが、腸内に入ると、水分を吸収して膨らみます。
膨らむことで、便のカサを増し、腸の蠕動運動を活発にする働きがあります。
繊維上の筋をもっていて、 穀物や、イモ類や豆類、かんぴょう、切り干し大根、アーモンドなどに含まれているものです。
水溶性食物繊維とは
水に溶ける食物繊維で、腸内でゲル状になります。
ゲル状になった水溶性食物繊維は、便をやわらかくする働きをします。また、腸内の有害物質吸収し、体外へ排出する働きもしてくれます。
さらに、この食物繊維は腸内で発酵したり、分解されたりすることで、腸の善玉菌を増やしてくれます。
水溶性食物繊維は、海藻類や、きのこ類、果物、豆腐、ごぼう、コンニャク、里芋、オクラ、アボガドなどに多く含まれています。
食物繊維を役立てるためには、水分補給を!
食物繊維が十分のその役割を果たすためには、十分な水分が必要です。ですので、食物繊維を摂取するとともに、水分の補給も忘れないようにしましょう。
食事のメニューを考える時に、ごはんをとおかず以外に、味噌汁やコーンスープなどの液体のものを加えてみるなど、ちょっとした工夫で水分補給はできます。
不規則な食事の時間は腸の活動にも影響
妊娠しても働いていたり、小さいお子さんがいて、忙しかったりすると、いつも規則正しく食事をとるのは難しいものです。
仕事から帰ってから食事の支度をすれば、夕食が20時、21時になってしまうことだってあるでしょう。また、ご主人の帰りが遅いと、待っていたりして、さらに遅くなってしまうことも。
でも、不規則な食事の時間は、腸のリズムを崩します。食事を同じ時間にとるようにすれば、食生活のリズムが生まれ、腸の活動も規則正しく習慣化されます。
でも、食事の時間が不規則になったり、食べたり食べなかったりすると、腸の活動のリズムは崩れてします。
また、夜遅くの夕食は、腸の活動を低下させる原因になります。
腸の蠕動運動に欠かせないモチリンは、胃の消化活動が終わった状態ではないと、十分に分泌されません。夕食が遅くなると、寝るまでに消化活動が終わらず、本来寝ている間に活発になるはずの腸の活動が不十分になるのです。
そうすると、寝ている間に作られるはずの便が作られませんから、便秘を引き起こすこととなってしまうのです。
妊婦のための便秘になりにくい食事の習慣は?
食事の習慣の乱れは便秘を始め、様々なトラブルの元になりかねません。
ご自分の健康のためにも、赤ちゃんのためにも、健やかで楽しいマタニティーライフを送りたいものです。
そこで、ここでは、便秘を予防、改善するために、妊婦が食事で心がけたいことをご紹介します。
1) 食事は規則正しく
つわりの間は無理だとしても、つわりが治まったら、規則正しく食べましょう。
食事と食事の時間が空きすぎると、食べ過ぎてしまう原因にもなります。母体の健康のために体重のコントロールも大切ですが、そのために、食事を抜いたり、絶食したりするのは、やめましょう。
一食の量を適量にし、間食を減らせば、必要以上に体重は増加することはありません。
2) 食べられない時期は、回数を増やしてこまめに食物を摂取
妊娠初期のつわりの時期や、後期の子宮の圧迫が強くなる時期は、一回の食事で摂取できる量が極端に少なくなる場合があります。
そういう時は、食事の回数を増やすことで、栄養補給をしていきましょう。少しずつ、何回かにわけて食べるというスタイルです。
3) 食物繊維を含んだ食品や、野菜を積極的にとる
現代の日本の食生活は、昔に比べて、食物繊維の摂取が減少する傾向にあります。腸の活動をサポートしてくれる食物繊維を、意識的に食べるようにしましょう。
また、野菜は摂取カロリーを抑え、妊婦に欠かせないビタミンの補給にも役立ちます。
4)加工食品、ファーストフードや甘いものを控える
これらの食品には、食品添加物が含まれていますし、カロリーが高いものも多いので、妊娠中の女性には、あまりおすすめできません。栄養のバランスも偏ってしまいます。
また、甘いものを食べすぎると糖分の過剰摂取となり、腸内の悪玉菌を増やす原因となってしまいます。
そして、糖分の取りすぎは、妊娠糖尿病などを引き起こす原因にもなりかねません。
妊娠すると甘いものが食べたくなるという女性は多いのですが、ほどほどにおさえましょう。
加工食品やファーストフード、甘いものを控えるようにしましょう。
5)塩分を控える
塩分の過剰摂取は、便秘を始め、むくみや妊娠高血圧症候群の原因にもなりますので、要注意です。
妊娠中の1日の塩分摂取量は7g程度に抑えるのが理想と言われています。
インスタント食品や、レトルト食品には、かなりの量の塩分が含まれているので注意が必要です。塩分を控えるようにしましょう。
6)よく噛んで食べる
よく噛んで食べることで、消化吸収しやすくなります。
また、噛むことは満腹中枢を刺激しますので、食べ過ぎ防止にも役立ちます。
さらに、よく噛んで食べると、時間をかけて食べることになるので、血糖値が急激に上昇することも防げます。
妊婦でも手軽に摂れるオリゴ糖が強い味方に
妊娠中は何かと便秘の原因が生じます。食事の習慣の乱れは、気を付けていきたいものの、妊婦であれば、仕方ないことも多いです。
そこでおすすめしたいのが、オリゴ糖です。
オリゴ糖は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサとなり、元々腸内にあるビフィズス菌を増やす働きがあります。
食事の乱れによって、便秘がちになっている腸内には悪玉菌が増えて、腸内環境が乱れていることが多いです。そのため、オリゴ糖を摂ることで、善玉菌を増やして、腸内環境を整えてあげることが大切です。
腸内環境を整えることで、便秘解消効果が期待できるだけでなく、免疫力アップによって風邪や花粉症などにかかりにくくなったり、口臭や体臭予防になったりと、あらゆる効果が期待できます。
そして、粉末状のオリゴ糖の場合、つわり時期や食欲が減退している時にでも、比較的摂取しやすいのも大きな利点です。
そのまま食べても良いですし、飲み物に混ぜたり、ヨーグルトなどに混ぜたり、料理に混ぜ込むこともできます。ほんのり甘い粉末なので、食べやすいです。
もちろん、妊婦であっても、オリゴ糖の摂取はできます。薬ではなく、食品なので安心です。
↓我が家が3年間愛用しているオリゴ糖は、コチラです。↓
便秘にオリゴ糖が効く。カイテキオリゴ3年目の理由
妊婦の便秘は食事が原因のことも。解消方法は? まとめ
便秘には、食事の習慣の乱れが大きな影響を及ぼしています。
つわりや子宮により胃への圧迫や、ストレスからの食べ過ぎなど、妊娠中の女性は、特に食事の習慣が乱れがちです。妊娠中の便秘を予防、解消するためにも、食事の習慣をぜひ、見直していきましょう。
ただし、妊娠中の女性が完璧に規則正しく、バランスをとれた食事をすることは、現在のライフスタイルでは、非常に難しいのが現実です。
ですから、日頃から腸内環境を整え、便秘になりにくい体質づくりが大切になってきます。
そのためには、オリゴ糖を摂り入れるのもおすすめです。つわり期間でも、粉末のオリゴ糖ならば、手軽に摂ることができますし、スッキリ効果も期待できます。
• 妊婦の便秘の原因1 ストレス
• 妊婦の便秘の原因2 運動不足
• 妊婦の便秘の原因4 水分不足
• 妊婦の便秘の原因5 睡眠不足
• 妊婦の便秘の原因6 子宮による腸の圧迫
• 妊婦の便秘の原因7 腸内環境の乱れ