痔ろうは悪化すると、手術しか完治する方法はない、ということをご存知ですか?
便秘などの原因より発症する痔ですが、痔にはいくつか種類があります。
痔は、痔核(いぼ痔)、裂肛(切れ痔)、痔ろう(あな痔)とありますが、「痔の王様」と言われる痔ろうの100%完治には手術しか方法はない、と言われています。手術によって根治治療を行わない限り、再発を繰り返す恐れがあるのです。
では、なぜ、痔ろうの完治には手術しか方法がないのか、見ていきましょう。
この記事に書いてあること
痔ろうを完治させるには?
痔ろうは、肛門にある肛門小窩(こうもんしょうか)に便が入り込むことで、大腸菌などの細菌が侵入して炎症を起こしてしまうことが原因です。その炎症は肛門周囲膿瘍と言われ、そこから瘻管が貫通してトンネルのようなものが出来てしまった状態を痔ろう言います。
そして、発熱や激痛を伴う肛門周囲膿瘍を発症した時に、切開をして膿を出したとしても、痔ろうとなり瘻管があると、何度でも再発する可能性が高いのです。痔ろうの完治というのは、この瘻管を取り除く根治手術を行う必要があります。
また、痔ろうを放置すると悪化してしまい、瘻管が複雑にのびている状態となってしまいます。そうなると、完治させるには、お尻の形が変形するほどに完全に切除することもありますし、また、痔ろうから肛門癌を発症し、人工肛門となることもあるのです。
そういったことからも、痔ろうの手術を行う場合は、できるだけ早期に行った方がリスクが少なそうです。
小学生の痔ろうでも手術?
小学生以下の場合は、肛門括約筋の発達が未熟なので、手術は行わずに経過観察が多いそうです。
中学生・高校生となるに従い、痔ろうが悪化し手術の必要性が生じていれば、行われます。
そのため、小学生の痔ろうの場合は、肛門周囲膿瘍が再発しないよう、原因となる便秘と下痢に気を付けることが重要です。原因を解消することで、再発や悪化、複雑化を防げます。
また、特に小学生に多い便秘を放置しておくと、将来的に痔ろうになる可能性が高まってしまいますので、今のうちに便秘を解消してあげることが重要です。
痔ろうの手術しなくても完治することもある?
痔ろうの前段階の肛門周囲膿瘍は、切開をして膿を出し、その後痔ろうとなってしまうことが多いですが、痔ろうにならずに治ることもあります。
早期発見、早期治療を行えば、比較的軽い症状で済むこともあります。
お子さんが痛みや違和感を感じた時は、すぐに診察を受けることをおすすめします。
また、今、便秘で悩んでいる場合は、放置してしまうと辛い痔ろうになってしまう可能性がありますから、いち早く便秘を解消してあげましょう。
痔ろうの手術体験記
次に、痔ろうの手術体験をご紹介します。
小学生の痔ろうでは、すぐに手術を行わずに経過観察の場合が多いようです。
そのため、成人男性の体験記となりますが、ご参考になれば幸いです。
将来的にこのような辛い思いをさせないためにも、子供のうちに便秘を解消してあげることが大切です。
思えば、小学生の時の「便意の我慢」が痔ろうの引き金だった Nさん(21歳・男性)
時折、肛門にできものが出来て、痛みを感じ、つぶれて膿が出るということがありました。
膿が出てしまえば痛みは治まるので、ニキビのようなものだと思っていたんです。
中学の頃から何度も経験していたので、まさか、痔の一種だとは想像すらしていませんでした。
また、恥ずかしさから親に相談するようなこともなく、当然、病院にかかることもありませんでした。そのまま放置していたのです。
私は、高校卒業後専門学校に進学し、就職と同時に実家を出て一人暮らしを始めました。
仕事ではデスクワークで座っていることが多いのですが、肛門近くにおできのようなものが出来た時には、座るのが辛くて、仕事にも集中できていませんでした。
ある時、自分の親世代の上司がそのような私の状態を心配をしてくれて、「実は肛門近くにニキビみたいのが痛くて座っているのも辛いんです」と正直に話したところ、「痔では?」と言われて驚きました。自分が痔になるなんて、本当に想像すらしていなかったんですよね。痔と言えば、切れ痔くらいしか頭になかったのもあって。
翌日、その上司に有休をとって病院(肛門科)に行くように言われ、教えてもらった病院に行きました。私は滅多に風邪も引かないので、病院に行くのなんて何年ぶりか分からないくらいで、ましてや肛門科は初めてで非常に緊張しました。診察室に呼ばれるまで、異常にそわそわしてしまいましたね。
診察室に呼ばれ、一通りの診察の結果、「痔ろう」と言われ、早めに手術をした方が良いと言われたのです。
痔ろうの手術は、下半身麻酔をしてうつ伏せで、痛みは感じなかったけれど、意識がしっかりしていて、術部が見えない分、とても怖かったです。でも、手術後は痛みが辛い時もありましたが、1ヶ月も経つと生まれ変わったような快適さになりました。
思い返せば、小学生の頃から、便意を我慢して、便秘になることが続いていました。
家のトイレに30分、1時間とこもっていきんでも、出そうで出ない大便にイライラしたこともありました。
元はと言えば、これが痔ろうの原因になったようです。
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「まさか、自分が痔になるとは!?」と辛い症状が出ていても、痔になっていることに気付いていない人が意外といるんですよね。特に痔ろうの場合は、ニキビやおできのようなぷっくりしたものができて、膿が出ますので、<痔=切れ痔やイボ痔>と思い込んでいた人にとってはより衝撃的な事実かもしれませんね。
また、普段病院にかかることがない人にとっては、病院に行くことや肛門科に行くことに抵抗を感じることもあると思います。ですが、放置をすればするほど悪化してしまい、複雑化してしまいますので、いち早く専門医を受診することが大切です。
そして、再発を繰り返さないよう、原因となる便秘や下痢を改善することが重要です。特に、子供のうちから便秘気味ですと、将来的に痔になってしまう可能性が高いですから、早いうちに便秘を解消してあげるようにしましょう。
肛門周囲膿瘍経験談
もう一つ、肛門周囲膿瘍で切開経験後、痔ろうの手術待ちのAさんの経験談です。
肛門に激痛!歩くこともままならず、何かの難病かと… Aさん(25歳・男性)
大学卒業後就職し、3年目となります。
就職してからというもの、激務でストレスを感じることが多く、よく下痢をするようになりました。過敏性腸症候群になっていたのかもしれません。
下痢が続いたある日、肛門付近がジンジンと激痛がし、発熱し、歩くのもやっとの状態となってしまったのです。あまりの激痛で一人で動ける状態ではなかったので、同居の母親に頼り、総合病院に行きました。
私も母も、何かの難病ではないのか、と言葉には出しませんでしたが、気が気ではありませんでした。それくらい、今までに経験をしたことがない辛さだったのです。
まずは内科の診察を受けましたが、内科的な異常はなく、肛門付近の痛みがひどかったため肛門科に回されました。そして、肛門科では、ベッドに横になり、肛門の触診をされました。
結果、肛門周囲膿瘍と言われました。膿が溜まっているから切開し膿を出すと言われ、処置していただきました。
すると、まともに歩けなかったほどの激痛が、スーッとひいたのです。魔法のようでした。歩くのも辛いくらいの激痛が、一気になくなって、スタスタ歩けるようになったのです。
この肛門周囲膿瘍の原因は、続いていた下痢便で、炎症を起こしたことと言われました。
後日、瘻管を取り除く痔ろうの手術をする必要があると言われていますが、激務でなかなか休みも取れないので様子見をしています。
しかし、今の状態でまた下痢を繰り返せば、再発の恐れがあると言われおり、戦々恐々としています。
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肛門周囲膿瘍は、発熱や激痛を伴います。溜まった膿を切開して出すことで、その症状は落ち着きますが、その後瘻管が伸びて痔ろうとなってしまうことがほとんどだそうです。痔ろうとなってしまうと、瘻管を取り除く手術をしない限り、再発の恐れがあります。症状が落ち着いたことで安心してしまう方が多いのですが、瘻管がある限り、お尻に爆弾を抱えているような状態なのです。
また、手術で瘻管を取り除いたとしても、下痢や便秘という肛門周囲膿瘍(痔ろう)の原因となることを改善しない限り、何度でも再発し、新たな瘻管が伸び、痔ろうとなってしまうのです。
小学生の痔ろうの悪化を防ぐために
痔ろうは悪化させてしまうと、本当に大変なことになります。
小学生の痔ろうの悪化を防ぐには、一番重要なのは便秘の解消です。小学生の痔ろうは、便意の我慢による直腸性便秘が原因であることが多いのです。
そのため、便意を我慢せずに、便意を感じた時に出すべきモノを出すのが一番なのですが、小学生の場合は学校のトイレで排便をしたがらない傾向が強いのです。学校で便意を感じると、ついつい我慢してしまう、という子が非常に多いのです。
なので、朝、学校に行く前に排便を済ませ、学校では便意の心配をしなくても済むような状態を作ってあげることが非常に重要です。
朝のうちに家で排便を済まそう!
まずは、朝食を食べた後に、トイレに行く習慣をつけましょう。初めは出なくても、必ず行くことが大切です。ただし、排便するまで、何十分も一生懸命にいきんだりするのは良くありません。10分ほど便器に座って、出ない時には諦めましょう。それでも、決まった時間にトイレに行くことを毎日続けることで、排便習慣がついてきます。
そして、腸内環境を整え、便秘になりにくくすることが重要です。便秘状態の時には、悪玉菌が増え、腸内環境が乱れています。
そのため、善玉菌を増やして腸内環境を整えることが必要で、乳酸菌やオリゴ糖の摂取が非常に有効です。
乳酸菌の働き
善玉菌である乳酸菌を摂ることで、直接腸内の善玉菌を増やすことができます。
ただし、ここで気をつけなくてはいけないのが、腸にまで生きたまま届く乳酸菌を摂ること!
一般的に販売されているヨーグルトなどは、乳酸菌と言っても、実は腸に届く前に胃酸や胆汁で死滅してしまうものがほとんどなのです。ヨーグルトを毎日食べているのに便秘が解消しない、という場合、そのような乳酸菌かもしれませんね。
ですから、善玉菌を直接増やすには、「オリジナルケフィア」のような生きたまま腸に届く複数の乳酸菌を含んでいる乳製品をとることが重要なのです。
オリジナルケフィアは自宅で簡単に手作りが可能で、その過程を子供と一緒に楽しむこともできますし、常にフレッシュなものを食べることもできるのです。また、牛乳だけでなく、豆乳や低脂肪乳でも作れますし、味や食感も変わってきますので、飽きずに続けられるというのもオススメのポイントです。
そして、ケフィアは、長寿で知られているロシア南西部コーカサス地方で何千年も前から食されているものですから、体にとても良く、家族全員で食べる習慣をつけると良いですね。
オリゴ糖の働き
オリゴ糖は、腸内の善玉菌であるビフィズス菌のエサとなります。オリゴ糖を摂取することで、腸内にすむビフィズス菌を増やすことができるのです。
ただし、ここで気をつけなくてはいけないのが、大腸まで消化されずに届く難消化性オリゴ糖を摂ること!
スーパーなどで市販されている液体状のオリゴ糖などは、小腸で消化吸収されてしまう消化性オリゴ糖であることが多いのです。消化性オリゴ糖では腸内のビフィズス菌を増やすことはできません。
そのため、「カイテキオリゴ」のような複数の難消化性オリゴ糖を含むオリゴ糖食品がオススメなのです。特に、カイテキオリゴの場合は、オリゴ糖の他に2種類の食物繊維も配合されているので、便秘解消には非常に効果を期待できるのです。赤ちゃんからご年配の方まで、幅広い愛用者がいて、口コミも非常に良いので、安心して摂取できます。
また、ヨーグルトや牛乳に入れて食べるほかにも、料理の中に入れてしまっても良いのです。いろいろな食べ方ができる分、毎日続けやすいのがおすすめポイントの一つでもあります。
オリジナルケフィアにカイテキオリゴをかけて
このように、生きたまま腸に届く乳酸菌を摂ることで直接善玉菌を増やすことができますし、善玉菌(ビフィズス菌)のエサとなりオリゴ糖を摂ることでもともとある善玉菌を増やすことができます。
ひどい便秘状態の場合は、オリジナルケフィアにカイテキオリゴをかけて食べるのがおすすめです。どちらか一つの方法を選ぶのではなく、両方を同時に試してみることでより効果が期待できます!
痔ろうの原因の一つ、下痢
また、下痢も痔ろうの原因の一つです。下痢になりにくくするにも、腸内環境を整えることは非常に有効なのです。
小学生の痔ろうは悪化すると手術しか完治する方法はない! まとめ
腸内環境を整えると、痔ろうの原因となる便秘や下痢になりにくくなるだけでなく、風邪やインフルエンザにかかりにくくなったり、花粉症予防にもつながります。健康維持のためにも、腸内環境を整えることが重要なのです
小学生のうちから、便秘や下痢が慢性化してしまうと、痔ろうだけでなく、のちのち腸閉塞や大腸癌などの大病につながってしまうことがあります。
痔ろうも悪化し複雑化した手術となると、肛門が変形するほど切除したり、人工肛門となってしまうこともあります。
ですから、将来的にもそうならないように、小学生の便秘や下痢は早急に改善する必要があるのです。
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