妊婦の便秘の原因についてです。
妊婦になると、便秘に悩まされる人が多くなります。一般に女性に多いと言われる便秘ですが、妊娠中は特に便秘で悩む女性が増える傾向にあります。
妊娠中の便秘は普段にも増して辛いもの。
その対策と解消のために、まずは、妊婦が何故便秘になりやすいのか、その原因を知ることが大切です。
そこで今回は、妊婦が便秘になりやすい原因を探ってみることにしましょう。
この記事に書いてあること
妊婦は便秘になりやすいって本当?
もともと、女性に多い症状である便秘。厚生労働省の2015年の国民生活基礎調査によると、便秘の自覚症状がある女性は1,000人中48.7人という結果が出ています。
男性の場合だけをみると、1,000人中26人ですから、女性の方が圧倒的に便秘に悩む人が多いことがわかります。
さらに、女性の中でも妊娠期間中は、便秘の症状が悪化する傾向が強くあります。
また、普段は便秘とは無縁の女性でも、妊婦になってから便秘に悩まされたという声をよく聞きます。
妊婦の便秘を引き起こす7つの原因
排便は、毎日あるのが理想的な状態です。便秘というのは、それがいろんな原因によって、排便が毎日行われなくなり、必要以上に腸内に便が滞留している状態のこと。便秘になると、様々な不快感や苦痛が伴います。
便秘になる原因は様々ですが 、妊婦の便秘の原因は、以下に紹介する7つのことが考えられます。
1. 妊婦の便秘の原因:つわりによる食習慣の乱れ
食習慣と便秘は大きく関係しています。
食事の内容、食事の量、規則正しい食事の時間、そのどれもが重要ですが、妊婦の時には、それらが大きく乱れがちです。
妊娠初期の不快症状でもっとも多いのは、つわりでしょう。妊婦の体は大きく変化し、今まで受け付けていた食事を受け付けなくなったり、食べ物の匂いだけでも気持ち悪くなったり、満足に食事を取れないという妊婦も多くいます。
当然、食事の量も減りますし、食事の回数自体が減ってしまう人もいます。このように、つわりにより食事量が激減すると、腸内の便の量も少なくなり、腸が正常に働かなくなります。
また、つわりの間は、食べられるものが限られてしまうという妊婦も多くいます。ご飯の炊ける匂いがだめになったり、カレーの匂いがだめになったり、妊娠すると匂いに過敏になって、そのために食事の内容が偏りがちになります。
それから、長時間台所に立っていられないくらい、つわりがひどかったり、調理中の匂いで吐き気を催す妊婦もいますので、レトルト食品や、冷凍食品に頼りがちになるパターンも見られます。
このようなバランスの崩れた食事は、体に様々な影響を及ぼしますし、腸内活動に必要な食物繊維が十分に摂取できていない妊婦も大勢います。しかし、食物繊維が不足すると、腸内の活動を十分に活性化することができません。
つわりによる食事の量の激減と、食物繊維不足、これらは妊婦が便秘を引き起こす大きな原因となっています。
妊婦の便秘は食事が原因のことも。解消方法は?
2. 妊婦の便秘の原因:運動不足になりがち
当然のことながら、激しい運動は、妊婦にはNGです。重いものを持つのも、飛んだり跳ねたりも禁物です。
それ以前に妊娠初期は、体もだるく、つわりもあるので、運動どころではない妊婦も多いようです。強い眠気を感じて、つい横になりがちという妊婦もいます。
また、出血が見られたり、流産の心配のある場合は、医師から安静にするように言われることもあります。
妊娠中期以降は、つわりも落ち着いてきますが、お腹が急激に大きくなってきますので、だんだん動きにくくなりますし、できる運動も限られてきます。腹筋を使う運動はまずできません。
そのために妊婦は、どうしても運動不足になりがちです。
このように、長期にわたり運動不足になると、筋力が低下してしまい、腸の蠕動運動が鈍くなり、便通がスムーズに行われなくなってしまいます。
妊婦は様々な制限がかかり、運動しにくい状況になるのは仕方ないことですが、適度な運動は、安産のためにもよいことです。無理のない範囲での運動はしていきたいものです。
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3. 妊婦の便秘の原因:腸が子宮に圧迫される
妊娠中期の安定期は、つわりもおさまり、食欲が戻る妊婦も多いのですが、徐々にお腹が大きくなり始める時期でもあります。
赤ちゃんがどんどん成長するにつれ、子宮も大きくなっていきます。そして、大きくなった子宮は、他の臓器を圧迫するようになります。腸は子宮に下から強く押され、腸が動きづらい状態になります。
圧迫された腸管の一部は、部分的に細くなることもあり、便が通過しにくい状況が起こり、そのために腸内に便が停滞しがちになります。
また、子宮による圧迫は、妊娠期間中ずっと継続します。
このように長い期間にわたり腸が圧迫され続けると、腸が外からの刺激に対して、だんだんと鈍感になっていきます。鈍感になった腸は、機能が低下し、それが便秘を引き起こす原因になっています。
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4. 妊婦の便秘の原因:体内の水分の不足
理想的な便というのは、約80%が水分であると言われます。
しかし、なんらかの理由で、摂取する水分が不足すると、便に含まれるべき水分は不足してしまいます。水分が不足した便は、硬くなり、ひどい時には、カチカチでコロコロしたうさぎの糞のような状態になりかねません。
そして、便が硬くなると、腸内をスムーズに移動するのにも支障をきたしますし、排便時にも痛みを感じるようになるのです。
また、腸内活動に欠かせない食物繊維が十分に機能するためにも、十分な水分が必要です。水分が体内に不足した状態では、せっかく食物繊維を取っても、それが十分に働かないという状況が生まれます。
しかし、妊婦には様々な理由で、体内の水分が不足しがちになります。
妊娠初期の場合、つわりが原因で水分不足になるパターンが多く見られます。つわりがひどいと1日に何回も嘔吐することもあります。
また、中期から後期にかけては、子宮の中の赤ちゃんが成長のために多くの水分を必要とするために、妊婦が摂取した水分の多くはお腹の中の赤ちゃんに運ばれてしまいます。そのため、知らず知らずのうちに母体の水分が不足するという状況が起こってしまいます。
ですので、妊婦は意識して十分な水分を補給することが大切になってきます。
妊婦の便秘は水分不足が原因。一日に必要な水分量は?
5. 妊婦の便秘の原因:途切れがちな浅い睡眠
睡眠と便秘がどうして関係があるの? と思われる方もいるかもしれませんが、両者は大いに関係しています。
胃腸の活動が活発になるのは、副交感神経が活発になる私たちが寝ている間です。副交感神経が優位になることで、消化吸収活動を活発にするホルモンが分泌され、そのおかげで腸が正常に機能することができるのです。
しかし、睡眠不足が続くと、副交感神経の機能が低下し、それが腸の活動に影響し、便秘を引き起こす原因になってしまいます。
妊娠初期は、ホルモンのバランスが変わり、体も大きく変化します。それらの影響で、体がだるくて眠いにもかかわらず、睡眠が浅くなったり、なかなか寝付けなかったりする妊婦もいるようです。
また妊娠後期になるに従い、大きくなった子宮の圧迫による頻尿で夜中に何度もトイレに行くことも増えてきます。
出産が近づくと、出産に伴う育児のことが心配で不安からなかなか寝付けなかったり、妊婦に多いこむらがえりの痛みで夜中に目が覚めたりということもあるでしょう。
このように妊婦は、普段以上に睡眠不足に陥る要素をたくさん抱えており、睡眠不足から便秘を引き起こすこともあるのです。
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6. 妊婦の便秘の原因:妊娠からくる様々なストレス
妊婦のストレスも便秘とは密接な関係があります。
胃腸の働きが活発になるためには、副交感神経が優位であることが必要ということは先に述べました。
副交感神経とは、自律神経を構成しているもので、交感神経とともに、交互に働くことで、体全体の機能をコントロールしています。腸の活動を活性化させるのは、副交感神経の役目になります。
しかし、人は、強いストレスを感じると、自律神経が乱れ、交感神経と副交感神経のバランスが乱れてしまいます。それが腸の活動にも影響を与え、便秘を誘発することになります。
ですので、上手にストレスを解消し、自律神経が常に正常に働くように心がけることが必要なのですが、妊婦は様々なストレス要因に囲まれています。
マタニティブルーという言葉があるように、妊婦の精神状態は不安定になりがちです。マタニティブルーになる原因は様々ですが、一番はホルモンバランスの変化が大きく影響しているようです。
妊娠すると、女性ホルモンと呼ばれるホルモンの分泌が盛んになり、体に様々な変化が起きます。それが精神にも影響し、気分の落ち込みやイライラなどの症状が起こります。気持ちが不安定ですから、当然、自律神経にも大きな影響を及ぼします。
また、ホルモン分泌のバランスが変わること自体も自律神経を乱れさせる要因になっています。
さらに、妊娠中期から後期へかけては体が思うように動かなくなることへのストレスや、出産や育児に対する不安など、妊婦の周りには常にストレスが絶えない状況にあるのです。
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7. 妊婦の便秘の原因:腸内環境の乱れ
上記で1番から6番まで妊婦が便秘になりやすい様々な原因を見てきました。でも、それらの原因の根本にあるのは、腸内環境の乱れです。
私たちの腸内には、様々な細菌が住んでおり、それが腸内フローラを構成しています。私たちが腸の活動を行う際には、それら細菌の助けを借りています。そして、健康な人の腸内フローラは、腸の活動を助ける善玉菌が優勢になっている状態です。
しかし、腸内環境が悪化すると、腸内フローラのバランスが崩れ、悪玉菌が優先になってしまいます。そうすると、善玉菌が劣勢となり、腸が正常に機能することができず、便秘を引き起こしてしまうのです。
腸内環境が乱れるのは様々な原因があります。妊婦の場合は、ホルモンのバランスの変化、つわりによる偏食や食欲不信、睡眠不足、ストレスなど腸内環境を乱してしまう要因がたくさんあります。
ですから、日頃から腸内環境を整え、便秘になりにくい体質づくりが大切になってくるのです。腸内環境が整っていれば、便秘になりやすい妊婦を取り巻く環境であっても、便秘になることを予防する働きがあるのです。
妊婦の腸内環境改善で便秘もスッキリ解消!
妊娠時期によってなりやすい便秘の種類も変化する
妊婦の体は、妊娠初期から中期、後期と変化しています。ですので、妊娠時期によって、便秘を誘発する要因や、なりやすい便秘の種類も変わってきます。
そこで、妊娠時期によって違う、便秘を引き起こしやすい妊婦の体の症状や、なりやすい便秘の種類について見てみましょう。
つわりと精神が不安定な妊娠初期
妊娠すると分泌されるホルモンが急激に変化するため、妊娠初期は妊婦にとって、もっとも辛い時期かもしれません。つわりやマタニティブルーになる人が多いのもこの時期です。
初期には、つわりにより食欲が減退し、中には嘔吐を繰り返す人もいて、食事の量が極端に減ることがあります。
また、嘔吐は、体の水分を排出してしまうため、水分不足にもなりがちです。さらに、ホルモンの変化は、自律神経にも影響を及ぼします。
そのため、この時期は、腸の蠕動運動が低下するために起こる「弛緩性便秘」や、ストレスが主な原因の「痙攣性便秘」になりやすいと言えます。
もっとも安定している中期でも便秘の可能性大
つわりも落ち着き、まだお腹の大きさもそれほどではない妊娠中期は、妊婦にとって、一番穏やかな期間です。
とはいえ、腹筋を使うような運動は禁物。徐々にお腹が大きくなってきますし、運動不足が加速しがちです。
また、子宮の中では、赤ちゃんがどんどん大きくなっており、栄養や水分の多くが赤ちゃんに送り込まれ始めるために、ママ自身が栄養不足、水分不足になりがちです。
腹筋の衰えが徐々に見え始めるこの時期、「弛緩性便秘」には注意が必要です。
大きな子宮が臓器を圧迫する妊娠後期
妊娠の後期になると、かなりお腹は大きくなり、子宮が他の臓器を圧迫するようになってきます。膀胱は圧迫され頻尿になりやすいのですが、その逆に、腸は、圧迫されることで便秘になりやすくなります。
圧迫された腸は腸管が細くなり便が通過しにくくなります。さらに、常に圧迫の刺激を受け続けることで、刺激に鈍感になり、便意を感じにくくなる「直腸性便秘」を起こしやすいのがこの時期です。
また、後期は、血行が悪くなりやすく、それも便秘を引き起こす原因となっています。
妊婦の便秘予防・改善方法は?
妊婦の便秘予防・改善には、腸内環境を整えて、便秘になりにくい状態を作る、というのが最も有効な方法です。
そのためには、腸内の善玉菌となるビフィズス菌や乳酸菌を増やして、腸内環境のバランスを整えることが大切です。
そこでおすすめなのは、オリゴ糖です。オリゴ糖は、玉ねぎやねぎ、ゴボウなどに豊富に含まれています。そして、オリゴ糖は、腸内にすむビフィズス菌のエサとなり、元々腸内にあるビフィズス菌を増やす働きがあります。
ただ、食品に含まれているオリゴ糖は量が少ないため、毎日、必要量を摂ろうとすると、非常に大変です。
一方、オリゴ糖食品であれば、体内で必要とされるオリゴ糖を効率良く摂取することができます。妊婦でも、粉末状のオリゴ糖が摂取しやすいので、腸内環境を整えるには非常におすすめのものとなります。
妊婦におすすめのオリゴ糖食品は…
それから、妊婦におすすめのオリゴ糖食品は、「カイテキオリゴ」です。妊婦だけでなく、赤ちゃんでも子供でも高齢者でも、どなたにもおすすめできる優良商品です。
我が家は、子供が赤ちゃんの時に便秘に悩んだことをきっかけに、愛用し始めました。今では、家族全員で、カイテキオリゴを摂取する毎日です。
おかげで、便秘知らずになっただけでなく、体調を崩すこともほぼなくなり、インフルエンザや花粉症などにも縁遠くなっています。
↓我が家の『カイテキオリゴ』愛用の口コミはコチラの記事に書いてあります↓
便秘にオリゴ糖が効く。カイテキオリゴ3年目の理由
妊婦の便秘、原因となる7つ。解消・予防にはオリゴ糖 まとめ
妊婦の体は大きく変化します。それらの要因が複雑に絡み合って、妊娠する前よりもさらに、便秘になりやすくなっています。
大きな原因と考えられるのは、つわりによる食習慣の乱れ、運動不足、子宮による腸の圧迫、水分不足、睡眠不足、ストレス、腸内環境の乱れの7点です。
普段でも辛い便秘ですから、妊婦にとってはなおさらです。また、便秘を放って置くと自分自身の健康のためにも、赤ちゃんの健康のためにもなりません。
とはいえ、妊婦には、つわりや子宮による腸の圧迫など、自力では改善しようのない原因も多いのです。そのため、妊婦の便秘は、慢性化しやすく、出産後も便秘に悩まされる人も少なくありません。
ですから、妊婦の便秘の解消、予防を考える場合は、日頃から腸内環境を整えることが必要になってくるのです。おすすめは、オリゴ糖食品である「カイテキオリゴ」です。