取り学習は、小学低学年からやった方が良いのでしょうか?やらなくても良いのでしょうか?
我が家の長女の場合は、小学校入学前の数ヶ月で、小学一年生の先取り学習をしました。主に算数と漢字です。入学時点で、算数は小学二年生レベル、九九は半分くらい覚えた程度、漢字は小学一年生で習うものを一通り練習したくらいでした。
先取り学習をどんどん進めていこうと思ったわけではなく、余裕を持って授業を受けられるように、と始めたことでしたがやって良かったと思います。
けれども、小学一年生になると、先取り学習よりも重要なことがあることに気付きました。そんな経験談を含めて、低学年からの先取り学習の必要性について書いていきたいと思います。
先取り学習の必要性
小学低学年での先取り学習の必要性についてです。
我が家では、少しだけ先取り学習を進めていますが、先取り学習自体はやってもやらなくてもどちらでも良いと思います。けれども、先取り学習を進めておくことでのメリットもあります。
少しだけ先に知っておくと余裕ができる
何学年も先の先取り学習を進めるのではなく、少しだけ先に知っておくと、余裕を持って学校の授業を受けることができます。特に、小学校入学後は、学校生活に慣れるだけでも大変です。少しだけ先取り学習しておけば、初めての授業にも取り組みやすくなります。
また、小学二年生の算数では九九があります。長女が通っている国立小学校では、授業で九九をやる時点で、ほとんど子がすでに暗記している状態だそうです。我が家の長女も、小学校入学前から九九を始めて、一年生の冬休みにはほぼ完璧に暗記しています。
先に九九を覚えていると、スムーズにかけ算の計算式や文章問題に取り組めます。子供本人がやる気になっているならば、九九は先に覚えた方が良いかもしれません。
自信からやる気になる
先取り学習を進めておくと、自信を持って学校の授業に取り組めます。また、その自信から、もっと学習したいというやる気につながります。
ただ、先取り学習は、少しだけ先に知るだけのことで、いずれはみんな学校で学ぶことです。そのため、先取り学習を進めることで、子供自身が実力を過信してしまわないように気を付ける必要はあります。
先取り学習をすることで定着率が上がる
先取り学習をしておくことで、学校の授業が復習にもなり定着率が上がります。エビングハウスの忘却曲線によると、人は学んだことを、一日後には66%忘れ、一ヶ月後には79%忘れるそうです。繰り返し学習することで定着率が上がるのです。
とはいえ、先取り学習をしなくても何ら問題有りません。学校の授業で初めて学ぶ場合は、その後に復習をしっかりとすることで定着率を上げることができるのです。
先取り学習よりも大切なこと
先取り学習はやってもやらなくても問題ありません。その子に合わせて、進めていけば良いと思います。
また、小学低学年の場合は、先取り学習よりも大切なことがあります。これは、長女が小学校に入学してから気づきました。
基本を徹底的に身につける
小学校低学年の学習内容はまだまだ簡単なことなので、特に勉強しなくても授業だけでも大丈夫だと思われがちです。
しかしながら、ただ単に分かった、ということと、しっかりと定着することは全く違います。簡単なたし算やひき算の計算問題であっても、100%間違えずに答えを出せるようになるには、何度も繰り返し練習することが大切です。
漢字もそうです。一年生で習う漢字は80、二年生で習う漢字は160です。100%間違わずに読み書きできるようになるには、何度も練習する必要があります。
小学低学年はまだまだ簡単だから、と気を抜かずに、基礎を徹底的に身につけることが重要なのです。
応用力をつける
小学校低学年のうちは、学校の教科書に載っているものはそれほど難しくないので、先取り学習をどんどん進めていく子もいるでしょう。また、学校の宿題のみで、家庭学習をせずに過ごしている子もいるでしょう。
けれども、小学一年生の算数や国語でも、難度の高い問題はたくさんあるのです。教科書には載っていなくても、難度の高い問題集はたくさん売っています。低学年のうちから、しっかりと基礎を固めて、応用力をつけていくと、大きなプラスになります。
サラッと簡単な内容だけで先取り学習をどんどん進めるよりも、しっかりと応用力をつけることが重要なのです。我が家の場合は、四谷大塚主催の全国統一小学生テストを受験して、その重要性に気付きました。
思考力を磨く
小学低学年のうちから、思考力を磨いていくと良いです。勉強、学習するということは、必ずしも答えが一つのものばかりではありません。答えが一つのものであっても、その答えが導き出される過程が一つではなかったりします。
そのため、先取り学習をどんどん進めるだけでなく、思考力を磨くことにも力を入れた方が良いです。例えば、夏休みに算数や理科の自由研究をしたり、読書感想文を書いたり。また、ロジカルシンキングを磨く問題集に取り組むこともオススメです。
先取り学習をやらない方が良い子
先取り学習をすることは悪いことではなく、どんどん進めたいならば進めていっても良いと思います。しかし、先取り学習をやらない方が良い子、もいます。先取り学習をすることで、デメリットにつながりやすくなってしまうのです。
先取り学習=優秀と思う子
先取り学習をすることが、優秀だと思う子は、先取り学習をしない方が良いです。というのは、先取り学習は優秀さとは関係がないからです。少しだけ、他の子よりも先に知るだけであって、誰しもいずれ学校で学ぶことなのです。
それよりも、基礎を徹底的に習得して、応用問題にも取り組み、深く考え思考力を磨いていった方が、優秀さに近づきやすいです。
先取り学習で、他の子よりも優位に立ちたい子
先取り学習をすることで、他の子よりも優位に立ちたい子は、先取り学習をしない方が良いです。先取り学習は他の子よりも少しだけ先に知るだけのことで、他の子よりも優位に立てる訳ではありません。
こういうタイプの子が先取り学習を進めてしまうと、学校の授業中に、先に答えを言ってしまったり、おしゃべりをして授業を聞いてなかったり、他の子の邪魔になってしまいます。
先取り学習をすることで、余裕を持って授業に取り組める、ということが理解できなければ、先取り学習はしない方が良いようです。
基礎学力がついていない子
先取り学習を進めるには、今現在、学校の授業でやっていることをしっかりと理解して、習得していることが必要です。基礎学力に不安がある場合は、先取り学習をするのではなく、徹底的に基礎学力を習得することに尽力した方が良いです。
基礎学力が未熟なところに、先取り学習をしても、何のプラスにもなりませんし、時間の無駄になってしまいます。
深く考えられない子
深く考えられない子は、先取り学習よりも、思考力を磨くことに力を入れた方が良いです。在籍学年よりも先に学習を進めるということは、それだけの理解力や思考力が必要となります。ただ単に、漢字を覚えたり、計算方法を覚えたりすることが先取り学習ではありません。
学習年齢相応の理解力や思考力がないと、意味がある先取り学習にはつながらないのです。
先取り学習は低学年からやる?やらない? まとめ
先取り学習は、小学低学年ではやってもやらなくても、どちらでも問題ないと思います。ただ、少しだけ先に学んでおくことで、学校の授業に余裕を持って取り組めるメリットがあります。
また、先取り学習よりも大切にしたいことがあります。しっかりと基礎学力を習得し、応用力を身につけること、思考力を磨くことが大きなプラスになります。
先取り学習は、ただ単に漢字を覚えたり、計算方法を覚えたりすることではありません。学習年齢相応の理解力や思考力がないと、意味がある先取り学習にはつながらないのです。