国立小学校、塾なしでも合格できるでしょうか?
答えは、できます! 即答です。
なぜならば、我が家がそうだからです。
実例があるので、「塾なしでも合格できる!」と断言しちゃいます。
けれども、要点をしっかりと抑えて、的確な対策を立てていかないと、合格は容易ではないと思います。
この記事に書いてあること
国立小学校、塾なしで合格する人は多い?
国立小学校、塾なしで合格する人は多いのでしょうか?
うーん、ハッキリとした数字は分かりませんが、多くはありません。クラスに1,2名ではないでしょうか?
長女が国立小学校、次女が国立幼稚園に同時合格して、実際に入学・入園してからいろいろとまわりの状況が分かったのですが、ほとんどの人が受験対策塾や幼児教室に通って受験準備をしていました。
このあたりで有名な受験対策塾が2校あり、ほとんどの人がどちらかに通っていて、残りの数名が小規模の受験対策塾に通っていたようです。また、学研や公文等の学習塾に通っている子も少なくなかったです。
そのため、全くそのような受験対策塾や幼児教室に通わずに、受験し、合格したのは、我が家ともう数人くらいのようでした。クラスに1,2名だと思います。私としては、そこまで多くの人が受験対策塾や幼児教室に通っていると知って、逆に驚いたほどです。
中には、幼稚園入園と同時に、国立小学校受験対策塾に通い始め、約3年間も通塾して準備を進めてきた人もいました。地方であっても、こうやって時間とお金をかけて、受験準備をしてきている人がいるのです。
対して、我が家の長女は、受験対策塾や幼児教室には一切通わず、家庭学習2ヶ月のみで受験、合格しました。このような環境下で、我が家の状況は話しづらい感じになりました。別に言う必要もないんですけどね。それだけ、少数派で、一部の人からは奇異の目で見られるということです。
長女が塾なしで国立小学校を受験して、合格した話
我が家の長女の場合は、塾なしで家庭学習のみで対策をして、無事合格しました。というのは、国立小学校の受験自体を決めた時期が遅かったのです。受験日の2ヶ月くらい前に、突然決めたのです。
そのため、通常の受験対策塾ではすでに一通りのことは終わっているような状態でしたし、一応見学には行きましたが、合格率が下がるからやめてくれ、と暗に言われているような対応でした。その気持ちもよく分かります。
そして、残りの2ヶ月でやるべきことをやって受験日を迎えるには、受験対策塾への通塾は意味をなさないと分かり、過去問題集を購入して、家庭での対策を行いました。
家庭学習で合格したいなら、過去問題が非常に重要
まずは、過去問題を見て、出題傾向を探り、同時に長女の現状を把握し、足りない部分を補っていくような感じでした。過去問題を見ることは、非常に重要です。
↑全国の国立大学附属小学校の過去問題集があります!
受験問題をやらせても、その時点では半分も出来なかったと思います。経験がない問題や出題方法ばかりだったので仕方ありません。けれども、あと2ヶ月あれば、どうにかなるな、間に合うな、と思うようなものだったのは確かです。
それからは、毎日、プリント学習を1日10枚程度こなし、寝る間際などに口頭で答える問題や面接の練習をしていました。幼稚園生活の中でも細かいところを気を付けるように言いました。受験日直前の数日はスピード重視で、1日40~60枚のプリントをこなしたりもしました。
こうやって書くと、非常に辛い日々だったようにも感じますが、長女は楽しんでやっていました。ただ単に、いろいろと学ぶこと、チャレンジすることが楽しい、もっとやりたい、という感じでしたし、受験関係なく、学んで損はない内容をやらせるようにしていました。
長女は国立小学校受験をほとんど意識せず
長女自身、小学校を受験する、というのは強く意識していなかったです。次女も同時に国立幼稚園を受験予定でしたので、「二人とも受かれば同じところに通えるよ?」と言っていたくらいです。
どちらかというと、バスで通学というのは大きな抵抗があって、近くの歩いて10分の公立小学校が良い、とは言っていました。
けれども、先に、次女が国立幼稚園に合格して、その2週間後くらいに国立小学校の受験日だったのですが、「あなたも受かれば一緒に通えるし、受からなかったら近くの小学校。妹とは別の小学校になるからね」と言ったところ、俄然やる気になりました。
「絶対に合格する!私も同じところに通う!」とビックリするくらい気合いが入ったのです。
公立小学校への就学も否定しない
国立小学校は考査以外に抽選もあります。実は、長女は国立幼稚園を年少さんになるタイミングで受験をしましたが、考査は通ったものの、抽選で落ちてしまった経験があります。本人は覚えていませんでしたが。
ですので、国立小学校は、本人が頑張れば必ず合格するものでもないので、「国立小学校に合格したら良いけど、駄目でも、公立小学校になっても良いんだからね」とは言っていました。一種の矛盾にもなりますが、駄目だった時のことも考えてはいました。
公立小学校への就学も否定しない、これはとても大切だと思います。
塾なしで、国立小学校に合格するには?
塾なしで国立小学校に合格することは可能ですが、家庭学習をしっかりとしておかないと厳しいと思います。
稀に、本当に何もしていないけど合格した、という子もいますが、それは国立小学校受験に対して特別何かをした覚えはないけれど、普段から学ばせていることがあったり、気をつけさせていることがあったりすると思います。
普段の生活上で学び得ているものが、国立小学校が求めているものと合致しているということだと思います。そのような家庭の場合、特別な対策をしているつもりはなくても、第三者から見ると、実は対策をしっかりとやっていたのね、なんて映るかもしれませんね。
そして、家庭学習のみで合格するために、いくつかのポイントをお教えします。
・必要なことを習得させる
・家庭学習を徹底させる
・幼稚園(保育園)生活で意識づけ
え!? と驚かれた方もいるでしょうか?
極々当たり前のことで、秘策、なんてものはないのです。これらを家庭でやるか、お金を払って受験対策塾や幼児教室でやるか、それだけのことだと思うのです。ただ、受験対策塾や幼児教室に通っても、普段の生活でも意識づけすることが大切なんですよね。
過去問題の出題傾向を研究して、対策を立てる
何と言っても、過去問題の研究は最重要です。
大抵の場合、過去問題と類似の出題となります。多少出題傾向が異なったり、出題形式が異なったりすることはあると思いますが、すべてが全く違うものに変更になる、ということは考えにくいと思います。
それに、もしそのようなことがあっても、出題範囲がいきなり高度なものになる、ということはないと思いますので、しっかりと実力をつけていれば、どんな風に出題されても対応できる強さが養われているはずです。
↑全国の国立大学附属小学校の過去問題集があります!
必要なことを習得させる
国立小学校の受験で、必要とされることを習得させることが重要です。
ただ単に、国立小学校の受験に合格する、というだけの対策を行うのではなく、もう少し深堀して、必要なことを抽出して習得させる、というのが大切です。
例えば、面接。こう聞かれたら、こう答える、という練習は適しません。
実際に、長女と受験対策をしていて分かったのですが、幼児は、直前の経験や記憶が最優先になってしまうのです。「好きな遊びは何ですか?」と聞かれて、「砂遊び」が一番好きだったとしても、直前にママゴトをしていたら、平気で「ママゴト」と答えてしまうのです。
そのため、「好きな遊びを聞かれたら、砂遊びと答えるんだよ」、という練習は意味がないんですよね。
また、試験官は、本当にこの子が何をして遊ぶのが好きか?なんて知る由もないですし、砂遊びかママゴトかで採点基準が異なるとも思えないです。それよりも、適した答えをすぐに答えられるか、が重要なはずです。
また、好きな遊びを聞かれて、「いちご!」と答えたらさすがに困りますが、「いちごでどうやって遊ぶの?」とさらに質問された場合に、「家にいちごの絵が描いてあるブロックがあって、それで車を作るのが好きです」なんて答えられたら、評価されるかもしれません。
でも、適した答えをすぐに返せる方が良いですね。
家庭学習を徹底させる
国立小学校の受験対策は、特別なものである必要はないです。
むしろ、特別なもの、我慢してやらなくてはいけないもの、今だけ頑張らなくてはいけないもの、としてしまうと、受験後に続かない薄っぺらなものになってしまいます。
それよりも、受験ではその年齢に相応しいものが出題されるわけですから、楽しみながら学ぶ、を徹底する方が良いです。
受験対策塾や幼児教室に通っていたとしても、家庭学習を徹底させることで、「やって当たり前」「やるのが楽しい」と習慣づけてしまうことが重要です。まさに、朝昼晩と毎日3食食べるのが当たり前のように、家庭学習も当たり前にしてしまうのです。
そうすると、学ぶことに前向きになりますし、当たり前のことのように新たなことをどんどん吸収していくようになります。
もし、国立小学校の受験が終わった時点で、「今までお疲れ様!合格したから、もうやらなくて良いんだよ」なんて言ってしまったら、入学後に苦労します。
国立小学校の受験対策を特別なものと捉えずに、受験が終わった後も、家庭学習を続けていくと、小学校入学後も苦労せずに家庭学習を継続していけます。我が家の長女は、国立小学校の受験終了後から入学前まで、家庭学習を続けた結果、掛け算くらいまで先取り学習を進められました。
そして、幼児や小学校低学年の場合は、親が声かけをしてあげたり、やるべきことを指示してあげたりしないと、一人で家庭学習を進めることは非常に難しいです。けれども、小さいうちに家庭学習を徹底してしまえば、中高学年、中学・高校に進んだ時に非常に楽です。
幼稚園(保育園)生活で意識づけ
国立小学校を受験する子たちは、ほとんどが幼稚園や保育園に通っていると思います。実は、園生活で意識づけをすることで、大きな変化が出てくるのです。
一番は、お友達同士の関わり合いです。小学校受験では、個人考査の他に、集団考査が課されることがあります。行動観察などです。長女が受験した国立小学校でも、4人一組での行動観察の課題が出されました。
行動観察では、お互いに協力して何かをやり遂げたり、自由行動で他の子との関わり合いを見られたりします。
家庭学習では、他の子と関わり合いをもって何かを行う練習をするというのが難しいですが、園生活の中で練習することが可能なのです。グループで何かをやる時、自由に遊ぶ時に、積極的に他の子に関わっていくようにするのです。
どういう時にどんな言葉をかけるか、どんな動きをするか、何をどう判断して行動に移すか、ポイントを伝えて、日々の園生活の中で練習をさせるようにするのです。
そして、毎日、「今日は幼稚園で何をやってきたの?誰と遊んだの?」と聞くようにするのが大切です。聞くことによって、子供の中でより強く意識づけされるのです。
塾なし合格で、国立小学校生活についていける?
塾なし合格で、国立小学校に入学した場合、受験対策塾や幼児教室に通っていた子ばかりの中で、ついていけるかどうか心配になることもあるでしょうか?
家庭学習の習慣が身についていると強い
塾なしの家庭学習のみで合格した場合、しっかりと家庭学習の習慣がついていたら、非常に強いです。
受験対策塾や幼児教室だけに頼っていた場合、「学ぶこと=嫌なこと」「塾や教室だけでやっていれば良い」となってしまっていると、就学後に学習の習慣がついておらず、非常に苦労すると思います。
何かを学ぶことは面白い、楽しい、家で学習することは当たり前、となっていると、どんどん実力がついてきて、大きく伸びていきます。それは、テストで100点をとるということだけでなく、探求心や研究心、問題解決能力が養われていく、ということなのです。
意識的に学校生活を過ごせる
幼稚園や保育園生活で意識的に毎日を過ごすことが身についていた場合、小学校生活も積極的に意識的に過ごせるようになります。
授業も受け身ではなく、自ら探求心をもって臨めますし、疑問や問題が生じた時には自ら解すための行動をするようになります。
小学1年生だからといって油断していると、気づいた時には大きな差がついてしまっているのです。常に、意識的に生活する、行動する、ということができていると、本当に大きく成長することができるのです。
国立小学校受験対策で、受験対策塾や幼児教室に通うことは悪いことではありません。でも、塾や教室に通うことだけに頼るのではなく、普段の生活でも意識的に過ごすことができていれば、入学後の生活にも大きなプラスになるのです。
本人や親次第
塾なしの家庭学習のみで国立小学校に合格し、入学した場合、その後の生活や成績がどうなるかは、本人や親次第です。それは、受験対策塾や幼児教室に通っていた場合も同じです。
国立小学校に合格すること、入学することがゴールではありません。それは一つの過程でしかなく、国立小学校に合格・入学することで安心しきっていると、後々、苦労することになってしまいます。
せっかく国立小学校に入学できたのですから、より楽しい学校生活が送れるよう、親のフォローも大切です。
そのため、塾なしで合格・入学しても、ついていけるかどうかは、本人次第、親次第なのです。
塾なしで、国立小学校受験のデメリット
最後に、塾なしで、国立小学校を受験することのデメリットについてです。
実際に、塾なしで国立小学校を受験して、実際に入学してから感じたこととしては3つです。
・入学直後に友達やママ友がいない
・受験対策において効率が悪い
国立小学校の受験情報に疎い
まわりに国立小学校受験経験者がいないと、どうしても受験情報に疎くなります。
私自身、国立小学校を受験することを誰にも言いませんでしたし、まわりに国立小学校に通う知り合いもいなかったので、受験情報にかなり疎かったです。
受験日当日の服装や持ち物など、受験対策塾や幼児教室に通っていればすぐに得られた情報が全然分かっていませんでした。
ただ逆に、情報(噂)に左右されずに済んだ、というのは大きなメリットでもあります。
入学直後に友達やママ友がいない
国立小学校に合格してから、まわりが知り合い同士ばかりなのが気になりました。同じ幼稚園なのか?上の子がすでに在籍しているのか?何でだろう?と思っていたら、みなさん、同じ受験対策塾に通っているお仲間さんでした。
このへんの地域では、国立小学校受験対策の塾や幼児教室は、大きなところが2つあり、ほとんどの子がどちらかに通っていました。そのため、みなさん、前々からの知り合いだったのですね。
少し心細くはなりましたが、合格後に、知り合いが2人入学することも分かりましたし、国立小学校入学後は親同士の関わり合いもほとんどないので、それほど困ることはありませんでした。
むしろ、受験準備中にライバルを直視せずに済んだので、気は楽でした。受験後に合否が分かれて、関係が微妙になる、ということもありませんでしたし。
そのようなお仲間が欲しい場合は、受験対策塾や幼児教室に通うのも良いかもしれません。
受験対策において効率が悪い
長女の場合は、受験対策をスタートさせたのが受験日の2ヶ月くらい前でしたので、過去問題集を元に、家庭学習で問題傾向の研究と対策を行いましたが、これは効率が悪かったとも思います。
受験対策塾や幼児教室であれば、すでにその辺の研究や対策はできていて、通えばそれらをこなすだけで済むのです。効率良く受験対策を行えるのは間違いありません。
また、実は、小学校受験で出る問題や内容は、どの学校でも似通っていて、対策としてやるべきことは共通していたりするのです。
ですから、同じ家庭学習でも、我が家のように過去問題集の分析から必要なことを抽出して、該当するプリント等を用意するよりも、受験対策用の問題集をこなした方が効率が良いです。
国立小学校、塾なしでも合格できる!通塾は必須じゃない まとめ
国立小学校受験、塾なしでも合格することはできます。我が家がそうです。
家庭学習で、国立小学校の受験で必要となることをしっかりと習得することさえできれば、合格は可能となります。
ただ、受験対策塾や幼児教室に通うことに比べて、情報に疎くなったり、効率が悪くなったりすることもあります。
けれども、家庭学習の習慣が身につけば、国立小学校入学後に苦労せずに大きく伸びていくことも可能となります。
いずれにせよ、通塾は必須ではありませんが、家庭でもやるべきことをやるのは必要だと思います。