国立小学校受験は、早生まれは不利なのでしょうか?合格率は低いのでしょうか?
国立小学校の受験は、前年度の秋から冬にかけて行われることが多いです。その時点で、すでに6歳の子もいれば、まだ5歳の子もいます。また、4月生まれと早生まれでは10ヶ月以上の差がついています。
一見、早生まれは不利のようにも思えますが、実際はどうなのでしょうか?
この記事に書いてあること
国立小学校受験、早生まれが不利?
同じ学年になる子は、4月2日生まれから翌年の4月1日生まれまでです。4月2日生まれの子と、翌年4月1日生まれの子には365日の差 がついています。
4月1日生まれの子が誕生する頃には、4月2日生まれの子は、1歳間近で成長が早い子であれば歩き始めています。離乳食もかなり進んでいる状態です。
オギャーと生まれたばかりの新生児と、歩き始めている子が同じ学年になるのですから、その差は非常に大きいように感じます。
しかしながら、常に4月2日生まれの子が優秀とは限りません。そして、4月1日生まれの子が劣っているとも限りません。生まれた月日以上に、個人差が大きい のです。
生後10ヶ月で歩き始める子もいれば、1歳4ヶ月でやっと歩き始める子もいます。1歳半で話し始める子もいれば、2歳半でやっと話し始める子もいます。このように、一つひとつのことに個人差があるのです。
また、幼稚園に入園したばかりの年少さんであれば、早生まれの子は小さめで、まだまだ赤ちゃんぽさが残っていたりしますが、3年間幼稚園で過ごしていくうちに、どんどん差が縮んでいきます。
そして、だんだんと誕生月以上に、個人差がついていき、成長や能力、性格等の差が大きくなってきます。いつも、先生の話を聞かずに騒いでいる子が、早生まれとは限りませんよね。決められたことをしっかりと守れるのが4月生まれとも限りませんよね。
ですが、月齢での差もあります。身体や脳の成長過程で差がつくこともある のです。大体、小学低学年くらいにはそのような月齢での差は気にならなくなっていく、と言われています。
また、国立小学校受験となった場合は、比較的きちんとした子、何でもしっかりとこなせる子が集まります。その中で早生まれの子が有利か不利かといえば、やはり一般的には不利なのかな、と思います。
とはいえ、国立小学校受験において、早生まれの子でも合格する子もいますし、4月生まれでも落ちる子はいます。
ちなみに、我が家の長女は、超がつくくらいの早生まれで、もう少しで学年が変わるくらいの誕生日ですが、それでも国立小学校受験に合格して、今現在、国立小学校に通っています。
国立小学校受験、誕生月で評価基準は違う?
全国に70以上ある国立小学校ですが、中には誕生月によって評価基準が異なることがあるようです。
ただし、国立小学校受験の評価内容は明確に提示されていませんので、本当かどうかは分からない部分があります。
国立小学校受験、誕生月で分けて考査
国立小学校によっては誕生月を考慮して、誕生月で分けて考査が行われることがあります。
例えば、4~6月生まれ、7~9月生まれ、10~12月生まれ、1~3月生まれと4つのグループに分けて考査を行ったり、4~7月生まれ、8~11月生まれ、12~3月生まれと3つのグループに分けて考査を行ったりします。
その根拠して、月齢での成長差や能力差を考慮して評価基準を変えている、というのがあるそうです。インターネット上にある情報を大まかにまとめていますので、どこまでが本当かは分からないです。
そして、合否結果を見ると各誕生月グループから平均的に合格者を出す、という配慮がある訳ではないようですし、早生まれグループからの合格者は比較的少なかったということもあるようです。
となると、誕生月で分けているのは、機械的なカテゴリー分けの一つに過ぎず、早生まれだからといって特別に考慮されるとは考えない方が良い のかな、と思います。結局は、国立小学校受験に合格する子は、考査や面接などを突破できる子、でしかないのかな、と思います。
つまりは、実際に明確に分からないことをあれこれ考えるよりも、早生まれであっても、4,5月生まれの子と遜色ないくらいの出来に仕上げておく、という方が重要だと思うのです。
国立小学校受験、研究対象月なら有利?
もう一つ、よく見かける情報に、国立小学校は教育研究校ゆえに、研究対象月生まれならば受験に有利というものです。
でも、これは結果論に過ぎないと思うのです。前もって、国立小学校の研究対象が発表されていて、「早生まれは研究対象となるので、受験に有利です」なんて公表されている訳でもないのですから。
某校のように、「双子が研究対象になっていて、実際に在学児に双子が多い」というように周知の事実のようなレベルであれば、それを意識して受験校を選ぶのも良いと思います。
ですが、ほとんどの国立小学校ではそのような研究対象が明らかになって、受験結果にも直接響くというのは非常に稀 だと思います。
ネット上のどこかで見かけた、「入学してみたら、早生まれの子が非常に多かった。研究対象だから優遇されたに違いない」なんていうのは、個人的な勝手な感情に過ぎないのではないかな、と思います。こう思うのも、私の個人的な感情ですが。
もしかしたら本当かもしれませんし、嘘かもしれない。
判断がつかないようなことにこだわるよりも、ただ普通に、行きたい国立小学校の受験に合格するにはどうしたら良いのか? ここに注力した方が、合格への近道だと思います。
誕生月を考慮してくれる小学校受験もある
国立小学校受験がどうかは分かりませんが、私立小学校の中には、小学校受験で月齢を考慮してくれるところがあるそうです。
そういう私立小学校には早生まれの子が殺到するそうですが、必ずしも、早生まれが多く合格するという訳でもないようです。早生まれが多く集まれば、そこでもしっかり評価される訳ですから、同じ早生まれの中でもより優れている必要があるでしょう。
ですから、早生まれだから、ということを言い訳にしたり、過剰に期待したりしても、意味がないと思うのです。早生まれであっても、小学校受験対策においてやるべきことをしっかりとやっておかなければ、いくら学校側が考慮すると言っても望む結果にはつながらないでしょう。
早生まれであっても、合格する子は合格します。学校側が月齢を考慮してもしなくても、合格する子は合格するのです。その点を理解して、小学校受験に挑むことが大切だと思います。
国立小学校受験、早生まれだから、を言い訳や甘えにしない
国立小学校受験において、早生まれが不利かどうかは一概に言えない と思います。ただ、有利ではないことは確か だと思います。月齢によって違いが大きく出る、成長や能力差もあるからです。
とはいえ、一方で、月齢関係なく、差がついていることもたくさんあるのです。生まれてから2歳くらいまでの赤ちゃん期ならば、10ヶ月で歩いた、1歳3ヶ月でやっと歩いた、と一喜一憂してしまうこともあります。でもこれは個人差です。
けれど、国立小学校を受験する5,6歳ともなると、本人の努力でクリアできることもたくさんあるのです。
国立小学校受験で、鉄棒で逆上がりができる、できない。これは、月齢には関係がありません。4月生まれだからできる、3月生まれだからできない、ということではないですよね。
早生まれの長女は、年少さんの頃に、「○○ちゃんのように、逆上がりができるようになりたい!」と毎日毎日、公園に行って練習をしました。自ら目標をもって、それをクリアするために本人が努力を重ねたのです。
時には、幼稚園で、○○ちゃんに、「どうやったら逆上がりができるようになるのか?」、コツを教えてもらったりしていたようです。早生まれの長女でも、年中さんになる頃には、スイスイと逆上がりができるようになりました。
そのような努力によってできるようになったことはたくさんあります。うんていもそうですし、ブランコの立ちこぎ、縄跳び、自転車等、いろいろとあります。
そして、長女に、「早生まれだから、できなくても仕方ないよ」「○○ちゃんは5月生まれだからできるのよ」なんてことを言ったことは一度もありません。
「練習すればできるようになる」「努力すればできるようになる」「諦めずに頑張り続ければできるようなる」ということを繰り返し言っていました。そして、言うだけでなく、具体的なアドバイスもしていました。
このような経験をいくつも経て、長女が、練習すればできるようになる、努力すればできるようになる、諦めずに頑張り続けることが大切、ということを学び得てくれたことが良かったと思います。
国立小学校受験に対する対策や準備においてもそうですが、初めて見たことやったことができないのは仕方ないと思います。でも、そこで諦めてしまう、ましてや、「早生まれだからできなくても仕方ない」なんていう言い訳をしていたら、いつになってもできるようになりません。
国立小学校を受験して、合格をいただいて通いたいのであれば、早生まれ云々なんて言っていても仕方ないと思うのです。一緒に国立小学校を受験する子よりも課題がこなせること、そのためには何をしたら良いか、ということが重要なのです。
4,5月生まれの子だって、国立小学校の受験に落ちる子はいます。誕生月ではなく、できるかできないか、これが一番の判断基準だと思っています。
それから、「早生まれだから、多少劣っていても合格できる」という甘えも禁物 だと思っています。早生まれは、国立小学校の考査において考慮される、とよく言われますが、本当かどうかも分かりませんし、考慮されたとしてもその考慮の内容は全く分かりません。
実態の分からないことに、「早生まれだから、これくらいできなくても大丈夫だろう」「早生まれだから、ここまでできていれば問題ない」と甘えてしまうのは非常に危険です。
他の子よりも劣っている、できていない、と思うならば、それ以上に努力をして、クリアするように頑張るしかないのです。「早生まれだから…」と思うならば、他の人の2倍・4倍の努力をすることが、国立小学校合格への近道 だと思います。
国立小学校受験、早生まれはワンテンポ遅い?
これは、実際に早生まれの長女が国立小学校を受験した時に気になったことです。
長女は国立小学校を受験するにあたり、国立小学校受験専門の塾や幼児教室には一切通いませんでした。約2ヶ月間の家庭学習のみでした。模擬試験にも参加したことはありませんでした。
そのため、国立小学校受験の出題形式や会場の雰囲気に全く慣れていなかった、ということは否めません。
それ故なのか、国立小学校受験当日、試験官の指示に対する反応がワンテンポ遅かった ことが気になりました。試験官と一対一の口頭試験や面接は全く問題ありませんでした。初めて会う試験官を目の前にしても、怖じ気付くこともなく、集中して堂々と回答していました。
ですが、運動テストで、5人ずつ並んで一斉に課題をこなす場面になると、長女の動きがワンテンポ遅いのです。まわりの動きを見てから動いているのです。
向こうの線までダッシュ、という課題で、スタートを知らせるピッという笛の合図が鳴っても、キョロキョロと左右の子の動きを見てから、自分もスタートする、という具合だったのです。
運動テストの課題は3つありましたが、全部そんな感じでした。長女には、難なくクリアできる内容ばかりだったのですが、キョロキョロと見てから動いていたのです。
ほんの1秒程度の話ですが、秒単位で区切られている国立小学校の考査では、その1秒が非常に貴重で、少し離れているところから見ていた私は、気が気ではなかったです。
考査内容自体は3つともできていましたが、そのキョロキョロがマイナス評価にならないのか、とても気になりました。
そのため、自宅に戻ってから、ネットで検索してみたのです。
すると、「早生まれは、回りの動きを確認してから自ら動く」という情報を見つけたのです。それを見つけた時に、「まさに!」と思いました。
思い返すと、国立小学校受験の時だけでなく、回りの動きを見ていることが結構あったのです。「他の人を見ていないで、自分のことをやって」「他の人を見ていないで、集中してやって」と声をかけたこともありました。
性格の一つだと思っていたのですが、それだけではなく、早生まれの特性の一つなのかもしれません。断言はできませんが、思い当たることでした。これも、小学校低学年くらいになるとなくなるようです。
早生まれを避けて、妊娠・出産する人もいる!?
世の中には、早生まれを避けて、妊娠・出産をする人がいるのをご存知でしょうか?生まれる前から、受験を意識して、妊娠を試みるのです。
私には信じがたいことでしたが、実際にそういう方々が存在するようです。しかも、少数でもないようです。
確かに、小学受験を考えた時に、受験日までの期間をとっても、4月生まれと3月生まれでは約1年の差があります。それだけの準備期間の差があると思うと、やはり4,5月生まれの方が有利のように思います。
けれども、一般的には、国立小学校受験の1年くらい前から準備をし始める人が多いですし、我が家に限って言えば、3月生まれの長女は約2ヶ月間の家庭学習のみで国立小学校に合格して通っています。
ですから、早生まれだからといって、国立小学校受験で悲観することは一切ないと思います。やるべきことをやって、国立小学校受験当日に、しっかりと課題をクリアすること、これが一番重要 だと思います。
そのために、何をするべきか?が大切です。受験する国立小学校の過去問題を参考にして、その国立小学校の問題傾向を分析し、しっかりと受験対策を行うことが必要です。
もし家庭のみで国立小学校の受験対策ができないようであれば、国立小学校受験専門の塾や幼児教室に通うのも一つの手です。
国立小学校受験、早生まれの子は不利?合格率は低い? まとめ
国立小学校受験において、早生まれの子は不利なのでしょうか?早生まれの合格率は低いのでしょうか?
小学校受験において、月齢を考慮する学校や月齢によって評価基準が異なる学校があるようです。しかしながら、早生まれだからといって、極端に劣っていれば高評価をされることは難しいでしょう。
早生まれ、ということを言い訳にしたり、甘えにしたりするのではなく、早生まれであっても4,5月生まれの子たちと遜色ないほどにしっかりと小学校受験準備を進めていくことが重要です。
小学校受験では、早生まれが考慮されるかどうか、ということよりも、その希望する国立小学校や私立小学校に合格するだけの実力があるかどうかの方が、はるかに重要で、結果に直結するのです。